今までと変わりのない日時だけが経過していました。
ただ変わった事は、真由美ちゃんも勝手口から入って
来るようになっていました。それでも何か言い出さなければと
日々、考えてはいました。考えれば考える程、言おうと決心する
ものの、いざとなったら言えない臆病な私でした。
そして、臆病な私が行動するきっかけがありました。
真由美ちゃんが女友達数名で、家で忘年会をすると相談がありました。
思えば、友達もですが他人が真由美ちゃんの住んでる部屋に
来た事はありませんでした。初めての事でした。
「そんなんだ。友達と忘年会か。いいと思うよ。」
「来てもいいってこと?」
「いいよ。」
「大家さんも参加する?」
「俺はいいから。それに、その日は俺も同僚と軽く忘年会あるし。
もう何年振りだろね。」
そんなこんなで、お互いが忘年会の日でした。
私は2次会もなく、それでも帰宅したのは23時頃でした。
部屋に入ると庭先から女性陣のはしゃぐ声が微かに聞こえていました。
真由美ちゃんも楽しんでいるんだろなと一息ついている時でした。
勝手口のドアが、ガチャガチャと音がしました。
そとから、「大家さん。帰って来たの真由美だよ。」
私は鍵を開けました。すると、そこには真由美ちゃん以外の
女性は一人一緒にいました。「大家さん。今晩は。一緒にどうですか?」
私は初対面の女の子からいきなり誘われてビックリしました。
さては、またしても真由美ちゃんの仕業だなと思いました。
一旦は、それなりに丁重にお断りしました。しかし、第二ランドがありました。
勝手口の方から声がしました。ドアを開けると、今度は別の娘が居ました。
「初めまして。真由美が寂しがってるから来て下さいよ。」
もう私はタジタジでした。乗りがいいというのか、勢いがいいというのか
とにかく圧倒されてしまい仕方なく誘われるままに行きました。
それも私が真由美ちゃんの部屋に行ったのは初めてでもありました。
真由美ちゃんが私の家に来る一方だったからです。
そこには、最初に来た女の子と、今来た女の子。そして
真由美ちゃんの3人が忘年会をしていました。
言われるままに私は真由美ちゃんの横に腰を降ろしました。
真由美ちゃんで免疫はついていたと思いましたが、真由美ちゃんの
友達にも私は同じ思いにさせられました。
「真由美。よかってね来てくれて。」
「これがうわさに聞く大家さんね。」
「真由美いいな。かっこいいじゃん。」
えっ俺がかっこいい?対して普通だと思うが。
身長178・太っても無く痩せてもいない体型。
残念なのは、オジサン。こんな事、言われたことないよ。
「大家さん。真由美のことお願いしますよ。」
「合コンに何度誘っても来ないから理由を聞いたら
好きな人がいるからダメって。私なんか彼氏がいても
参加するのに真由美はダメの一点張り。けど、今日で
安心しました。」
「やっと、真由美も付き合いだしたんだよね。」
「大家さん。こんな真由美ですがよろしくお願いします。」
もう機関銃のように真由美ちゃんを祝福すろような
言葉を浴びせられました。心配なのは、真由美ちゃんの事です。
彼女達にどんな話をしているのか?そこが気になって
仕方ありませんでした。そんなこんなで、お開きの前に
私は先に家に戻りました。それでも、小一時間はまだ
居たでしょうか。私も寝ようかと思っている時に勝手口に
2人の友人が来て、「おやすみなさい。またお邪魔します。」と、
挨拶をして帰っていきました。どんだけ飲んだのか知りませんが
暫くして今度は真由美ちゃんがやってきました。
「大家さん。友達帰っちゃた。真由美の部屋に来てほしい。」
「今から?」
「ダメなら真由美がここに来る。」
「分かったから。俺が、そっちに行くよ。家に帰って待ってて。」
私も大分飲んでいて、眠くなっていました。
少しして真由美ちゃんの部屋に入って行きました。
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