一度、真由美ちゃんにも意志の確認をしました。
「本当ですか。大家さんが大丈夫なら、ここに居たいです。」
その晩、景子さんにも返事をしました。その週末に
契約の更新も兼ねて2回目となる食事会を開きました。
私だけが思った事ですが、家族のような気持ちになりました。
期限は年末までとしました。そして、夏休み前に新しい
出来事も発生しました。真由美ちゃの件でした。
定期的にプレハブに置いてある雑誌を持ち出している
行動は変わりませんでした。私はある意味、真由美ちゃんの
ために雑誌を買って置いておく様になってもいました。
私は、ある事を思いつき実行してしまいました。
雑誌の中に簡単なメモ書きを挟んだのです。
「男性?女性? 誰だか分からないけど時々、持ち出してる
よね。別にいいけど、戻すときに何か感想とか、
どんな人なのか教えて欲しいな。」
私は、パソコンで文章を作成し数枚印刷した紙を何冊かの
雑誌に挟み込んでみました。
数日後でした。挟んであった雑誌が持ち出されていました。
私は、毎日戻って来ていないか確認しました。
それは週末になる前日の深夜でした。確か私が一度
確認したのは、21時頃。 その後、何故だか気になり
夜中の2時頃だったでしょ。もう一度、確認をしに行くと
雑誌が戻されていました。私が手に取ると2枚の便箋が
ヒラリと落ちました。期待はしていませんでしたが、本当に
便箋が2枚挟まれていたのです。急いで部屋に戻りました。
可愛らしい字で書かれていました。真由美ちゃんの字でしょう。
「はじめまして。
Mと言います。
あの付けていた手紙読んで書いてます。
私も誰だか分からないけど、知られてたんだ。
女子です。
年齢は秘密です。
一人暮らしをしています。
ドキドキしながら読んでました。見ていました。
色々と勉強になっています。
まだ経験はありません。
彼氏無です。
返事書いていいのか迷ったけど書きました。
書いた後、挟んで戻そうかも迷いました。
この手紙を読んでくれていたどうなるの?
少し恐ろしさもあったけど、手紙を書いて戻しました。
相手は、どんな人なんだろうと想像しました。
また、お借りします。
よろしくお願いします。」
過激な内容では無かったけど、本当に返信してきた事に
感激しました。これから真由美ちゃんの事をもっと知れる
チャンスが来たのでした。
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