続きです。
事務長: しらばっくれてもダメですよ!
彼女: し...しらばっくれてなんて...
事務長: この人!結局この後、利用者を骨折させてクビになりましたよねー?
彼女: ...
事務長: なんで報告しなかったんですか?
彼女: そっそれは!...もうしないと...
事務長: あなたが隠蔽しなければ起きなかった事故です!違いますか?
彼女: ...それは...そうかもしれないです...
事務長: あなたは利用者への虐待を隠蔽した!コレは!立派な犯罪です!どうしましょうか?
彼女: どうしましょう...?
事務長: この事実を知っているのは私と君だけだぁ!
彼女: ...な...なにを?
事務長: 簡単なことですよ!2人だけの秘密にしましょう!そうすればいいんですよ!
彼女: 意味が...言っている意味がわかりません!
事務長: 結局この後、骨折の原因が虐待だと発覚して私達がどれだけ大変だったか!知らない訳ではないですよぇ?
彼女: それは...
事務長: この時にしっかりと報告さえしてくれていれば...
彼女: ...す...すいませんでした...
事務長: 私もウッカリしてたんです!コレを置いたまま休憩室を出てしまって!随分と経ってから中身を聴いて...驚きました...
彼女: すいませんでした...ゴメンなさい...
事務長: 職員全員が聴き取りを受けましたよねー?君はその時嘘をついてた!知らなかったと!!違いますか?
彼女: ...すいません!確かに...嘘を...ついていました...
事務長: なぜですか?
彼女: 施設を!施設を守りたくて...
事務長: ん?どういう意味ですか?
彼女: 前から虐待があったなんてコトが知れたら、それこそ大変なコトになると...
事務長: なるほど!それで隠してたと!
彼女: 私が間違っていました!私も辞めます!
事務長: おっと!開き直ってはダメですよ!
彼女: 開き直ってなんて!
事務長: 私がコレを公表したら...どうなりますかねー?
彼女: え?
事務長: 虐待の事実を隠蔽していたと世間に知られたら?
彼女: そっそんな!
事務長: 新聞沙汰になってこの街にはいられないかも?君だけじゃなくご両親も!君の父親は教師だとか!?
彼女: なっ!そんな!私が辞めればいいじゃないですか!それで終わりで!
事務長: それでは私の気持ちが収まらない!
彼女: どっどういう意味ですか?
事務長: 私はね!君のコトを前から気に入っていたんだよ!わかるか?
彼女: ...わかりません...
事務長: だから!私がこのことを黙っておく代わりに!君は僕に尽くすんだよ!いい考えだろ?
彼女: お断りします!もう帰ってください!
事務長: では、このコトを公表していいんだね?沢山の人がまた迷惑するよ!いいのかい?
彼女: なんなんですか...最低です!卑怯者!
事務長: そうですね!私達は卑怯者同士だ!2人とも似た者同士!仲良くやりましょう!ね!
彼女: ...もう最低...なんなの...これ...
事務長: さぁ!こんなところで立ち話じゃなんだろ!中で仲良くしようじゃないか!
手を引かれて部屋に入りました。
また抱きつかれてイヤがる私に!
事務長: 君に嫌がる権利はない!いいかい?権利はないんだ!
自分の心がドス黒いもので汚れていくような感覚になりました。
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