その後は、月に数回顔を会わせて挨拶をするだけでした。
彼女の移動手段は自転車でした。 雨の日も自転車で仕事に通勤
している様でした。 夏も終わり朝晩寒くなる10月の終わりでした。
その日は休日で朝から家でゴロゴロしていました。
夕方近い時間になり買い出しに出かける事にしました。 いつもは近くの
決まったスーパーで買い物をしていましたが、彼女から聞いていた彼女の
勤めるスーパーに行ってみました。 レジを確認しましたが姿が見えませんでした。
買い物を終え車に向かっている時でした。 自転車に乗りスーパーの駐車場から
出て行く彼女を発見しました。 後を追うように私も発進しました。
当然ですが、直ぐに彼女を抜き去り先に家に着きました。
買い物袋を降ろすと、私は偶然を装うように外に出て彼女の帰りを待ちました。
自転車の音が聞こえました。 路地に入って来る彼女の姿が見えました。
私は彼女に声を掛ける準備は出来ていました。 しかし、その前に彼女は路地に入るなり
自転車を降りました。 そして自転車を一旦停めました。
借家の路地入口に廃品用のプレハブが置かれていますが、その中に入りました。
プレハブの大きさは畳一畳ほどです。 そして、出て来た彼女の手には紙袋が待たれていました。
何かを紙袋に入れ持ち出した様でした。 その袋を何も積んでいなかった自転車の前か籠に入れると
自転車に乗る姿までを確認。 私は何故か咄嗟に身を隠しました。 結局は彼女に声を掛けないまま
家の中に戻りました。 日も暮れ夜になりましたが、彼女の行動が気になっていた私は
自然とプレハブに足を運んでいました。 彼女は何を持ち出したのか?
プレハブの中の変化を確認するにも何も分かりませんでした。
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