第2部 露出
●12月、市内の一部で光のペイジェントというイベントが行われ、特にクリスマスの時期は、 夜はそこだけ異常な渋滞区間となる。その中を車で通りながら、彼女は普段通りの性装のまま、光で飾られた木々を見上げた。
○野外放尿するようになってからの2人は、より大胆になり、人通りが多くても、そして陽射しの下でも露出ドライブが出来るほどになっていった。
更には、夜の野外や屋内での露出も楽しんだ。
その際の基本衣装は、薄手の黒いワンピースとチョーカー。
冬場はその上か全裸にダウンのロングコート。
但し、車内では年中、チョーカーのみ。時々+アイマスク。
今回は、主に野外と屋内での露出について…
●まずは自販機で肩慣らし。
それは、露出道を極める誰しもが通る王道なのかもしれない。
彼女は車内からそのままの姿で降り、
自分の分と彼の分を買って戻るという基本中の基本。
●公園デビューは、市内に3基ある電波塔の麓にある、夜は人気のない小さな所。
最初はアイマスクを付け、彼に手を牽かれながら全裸で遊歩道を一周。
馴れてくるとアイマスクは不要になった。
散歩中、カップル御用達の場所のため、時々車が入って来ることがあった。ワンピースは車内に置き去りのため、逃れようがない。
「どうしよう…汗」
と彼女はしゃがみこむ。とりあえず、彼が着ていた上着を貸した。
「良かった…帰っていったね…」
一応そこの駐車場は狭く、先客がいるとわかったカップル車はUターンして出ていくのが決まり事のようになっていた。
ただ稀に例外もある。
気にしないのか…見せ合いたいのか…カップル車が停まって、Hを始めた時、散歩中。彼の陰に隠れながら何とか車に戻った。
ある時はカーセ中に覗き屋さんが車のすぐ後ろから覗いていた。彼女は気にする様子なく
「見せてあげるぅ」
と彼の上で激しく腰を振る。
その頃の彼女には、野外とガラスを隔てた車内とでは羞恥心の大きさにかなりの違いがあったのだろう。
そんな出来事よりも、もっと驚いたハプニングがある。
そこでカーセ中にパトカーが巡回に来たことだ。
ヤバ…!
2人とも焦ってしまい服も着れず、彼女には下に敷いていたバスタオルを掛け、彼はジーンズを下半身にただ乗っけただけ…。
で、
ガラスノック…からの免許証拝見。
その警官は、まるで行為の余韻を嗅ぐ犬のように身を乗り出して2人の姿を覗き込んだ。
そしてニヤけながら
「お楽しみ中にごめんね~。ここ、夜は危ないから気を付けてね」
と言って去っていった。
しょっちゅう来てるし…危ないやつって来ないよね?覗き屋さんのこと?もしかして自分達のこと?まぁとにかく、散歩中じゃなくてほんとに良かった…と2人は安堵した。
●別の公園では、ベンチや遊具、男子トイレで戯れ合った。
時には誰もが子供の頃に虹を作って遊んだ水飲み場の、【あの蛇口】へと彼女は跨がった。
「硬くて、冷たい…気持ちいいかも…」
● 津波によって壊滅した町にあったが今となっては存在しない場所、ある海岸の防潮堤に2人は来ていた。
数百メートル沖では、何かの養殖棚か釣りでもしているのであろうボートが浮かんでいた。
目の前の海に向かって彼女は脚を開き、素肌を晒し、大きな喘声をあげる。飛び散った彼女の潮は、海へと流れていった。
その時、ボートは元見た場所よりずっと近くに停泊していた。
●夜は人通りがあまりないテニスコート前の道路は、出会った頃によくカーセした場所で、2人のお気に入りの場所。
その向かい側にある公衆電話のBOXの中で全裸の彼女は自淫した。すぐに彼女の愛液と潮とが溢れ出し、脚元のコンクリートに大きな染みが出来る。
日中は営業車、夜はタクシー運ちゃんの休憩場所でもあり、近所の住民のランニングコースにもなっている。
白昼堂々と彼女を弄り廻している時、そういった方々が時折通れば、見られるのも当然である。
コンコンとドアを2回ノックされ、
「見ててもいい?」
と聞いてくれたご丁寧な男性客もいた。
●夜遅く、彼の住んでいたアパートの前で、彼女は一人佇んでいた。
頻りに廻りを気にしているが、誰かがいる様子はない。一つ深い溜め息を吐いたあと、思い出したように彼の元へと向かう。
「おかえりなさい」
と彼女を迎え入れてすぐに、彼は外へ出ていった。それは彼女が、どこにどの位出来たかの確認をするためだった。
彼女ひとりで、外で全裸で立ったまま放尿して戻ってくる遊戯。
●山を切り崩して出来た新興住宅地の一画には洋風のお城のような佇まいのショッピングセンターがある。以前はその敷地内の見晴らしのよい場所には、今は使われていないが何故か足湯があった。
日中なので流石に家族連れが多いこともあり、彼女は全裸での入浴を諦めて、腰まで浸かるだけにした。帰り際、まだらに濡れたワンピースは腰下だけに纏わり付き、ほのかに透けて見えて卑猥だった。
●露出プレイ中のカップルに彼が偶然遭遇した場所の近くに、高速道路に掛かる歩道橋がある。
すぐ近くに高速下を潜る道があるため、これまで誰かが通る様を見たのは皆無だ。
まるで露出するためだけに造られたようなもの、と言っても過言ではない。
“高速道路+歩道橋=露出(全裸)+放尿”の法則の適用範囲だ、と彼は仕事中そこを通りながら見ていた。
ただ1つ残念なのは、手摺りの下には半透明の板が張られているため、ハッキリ見える訳ではないこと。
でも、普段は人のいない歩道橋に上半身裸の女性が立っていれば、自ずと下も想像できる筈。あくまでも半透明…色や輪郭は認識出来た。
上り車線の車に向かい合う位置で手摺りに掴まりながら、そして少し小さめの胸を彼に揉まれながら、立ったままの彼女は放尿した。
●何件か問い合わせしたアダルトショップのうちの2店舗から
「他のお客様の迷惑にならない範囲でなら…」
と承諾を得た。
一言、感謝の言葉を添えて店員さんに挨拶し、お客さんの居ないコーナーで軽い露出を決行。
勿論それでも何度か見付かったことがある。
しかし、ちゃんと見てくれるお客さんはいなかった。彼女を見るや否や逃げるように立ち去る人、2人がコーナーを移動する度に棚を挟んだ位置に陣取る人、彼女の方を気にするもののチラ見してくれるだけ、そんな程度だった…。
ただ、全ての男性に共通するのは、その視線。すれ違うほんの一瞬だけ、彼女の顔、チョーカー、胸、下半身で留まっていたことを彼は見逃さなかった。
「お客さんから見つかったらどうする?」
という彼の問いに、彼女は
「ちゃんと見せてあげます」
とプレイ前に答えていた…。
●かなりの頻度で、少し遠出しての温泉巡りをした。
温泉で露出するなら混浴温泉…と誰もが想像するだろう。だがそれは、少なくともこの地域では誤った解釈であると言わざるを得ない。
というのも、休日平日問わず、サイトで募集しない限りは、まず誰もいないのだ…。
極稀に同じ空間を過ごす客が現れたとしても、大抵は近所の常連と思しき年輩の方々だ。彼女の好みだというなら話しは別だが、現役を引退されたオジさま、オバさまに見せ付けたところで何の興奮も得ることはできない…。
その為2人はいつも悠々と寛ぎ、戯れあいながら湯に浸かった。
結果、2人が考えた遊びはというと…
その宿の廊下での露出。床を濡らすのは申し訳ないので、あくまでも露出するのみ。誰かの足音が聞こえてこない限り、2人の独壇場だった。
それともうひとつ…。
混浴ではない普通の温泉宿でのこと。
「こいづば入りぐじさ引っかげでおがいん。ほしたら、誰もはいてこねがらなゃ。ゆっくりしてってぇ」
(↑の要約 : これを入口に掛けて置いてね。そうすれば誰も入って来ないよ)
と、とても優しそうな受付のおばちゃんから『使用中』と書かれた札を手渡された。
お言葉に甘え、教わった脱衣場のドアノブにそれを掛けて2人は一緒に入っていった。
それを踏まえて、別の宿でのこと。
「じゃ後で…」
とそれぞれの脱衣場の入口を開けた所で、突然彼が
「そっち誰かいる?」
と訊ねた。一旦、籠の中を見渡したあとで彼女は
「いないよ。ここ、駐車場も全然停まって無いし、もしかしたら誰もお客さんいないのかもね?そっちは?」
「いない…。一緒に入んない?こっちに……」
「え~、大丈夫かなぁ?…………行く」
逆だったら110番通報ものなので、2人で入るのは勿論、男湯。それはそれで問題ではあるが…。
期待通り他の客が入ってきたことがある。
それと湯上がり後に彼女がバスタオルで身体を拭いているときも。
普段は眼鏡を掛けている人なのか、気付かれないこともあったし、気付かれる前にこちらから声を掛けて、内緒にして貰った人もいる。
「誰もいない混浴温泉」より、
『勝手に混浴温泉』
…というかなり危険な遊び方。
第2部終了
次回は、もう少し過激な行動に出ます
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