つづき
いつもより、少し早めにバス停に降りたった。
家に帰ると彼女は不在だった。
夕飯は用意してあり、僕は少し肩すかし。
まぁ、何もなかったんだと察した。
いつも通りに着替えて、その夕飯に手をつけた。
、、、、、、。
、、、、、、。
まさか、、、。
急に胸が締め付けられるような、圧迫感がおそってきた。
工事中、家の浴室が使えない為、上の階の空き部屋の浴室を使えるよう、不動産屋が鍵を渡してくれている。
もちろん、彼女も使えるようにと家にその部屋の鍵は置いていた。
高鳴る鼓動。
鍵が置いてあるはずの場所へ、僕は歩いて行く。
鍵はなかった。。。
一瞬して、体の奥底で何かが弾けた。
心霊スポットに行くかのごとく、こわいもの見たさというか、何かを確かめる為の好奇心もありつつ。
そっと、部屋を出た。
心臓の音がこれでもかとばかりに響く。
階段を音をたてないように上がっていった。
その空き部屋の前にくると、ドアがとてつもなく大きく見えた。
少し震えてる手をドアノブにかけた。。。
カチャ。
開いている。。。
それは、今まで開けたことのない別の世界へといざなう音。
空き部屋なので、カーテンも何もない。
どこかの窓は開いてるみたいだ。
道路の車が行き交う慌ただしい音が聞こえる。
浴室の方からだけ、光がもれている。
浴室にいる。
僕は耳を澄ました。
微かに声が聞こえたように感じた。
はやる気持ちを押さえながら、浴室へとさとられぬようゆっくり進んだ。
つづく、、、
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