「ワッショイ!」
子ども神輿は、爆竹の雷鳴する中練り歩いて、最後に神社に到着した。
餅投げの拾う準備を、集った人達が一斉に始める中、輿神物の対面が、奉納されている。
!ん!?
「あの!面・?。」
何処か見覚えのある二つの能面・。
何処にでも在るのだろうけれど、際立って迫力のある鬼と、誰をも幸せに招きそうな福・。
神棚の前に、凌と言う青年が鬼面をかむって、妻が福面をかむって、使った神具に違いない・・。
子ども達は、母親に渡されたレジ袋を持って、場所取りに向かって行った。
嫌がるかと思いきや、そこは子ども、母親の手を引っ張ってでも行こうとする。
「御供え物の、餅投げをさせていただきます。」
おおー!
元服の装いでも、体格の優れた躯を持っているのが、一目瞭然な青年と、極平凡なGパン姿に、白巫女衣を羽織った中年女性が、お祓いを受けたばかりの、鬼と福の能面をかむって、餅を撒こうとしている。
「かっこいいー!」
「おめでとう!」
鬼の能面の青年には、祝福の声が飛んでいる・。
圧巻だ!・。
「お疲れ様ぁー!」
「労ってねー!」
福の能面をかむった女性には、労いの声が掛かる・。一方で・。
「おお!若けー!」
「好き者ー!」
「俺もヤらせてー!」
耳を塞ぎたくなる言葉が・。
※元投稿はこちら >>