そんな時、神事を共にする対象者の青年が入って来ました。
坊主頭の、まだ何処と無く少年の面影を残した青年・・。
しかし、優しそうな顔付きの一方で、屈強で大きな体躯を持ってもいて、この世代特有の違和感を覚えました。
「凌ちゃん・・?」
青年を見て、妻は名前を呼びました。
「凌ちゃんよね。 懐かしいなぁ~、。」
妻は、その青年を知っていました。
青年も、そう妻に呼ばれると、妻が誰なのか判った様です。
直ぐに思い出した様に妻の名前を呼びました。
「久しぶりです。りえちゃ、あっ!、いぇ、理恵姉さん。」
青年は、はにかみながら、妻に会釈します。
青年の家は、妻の実家の近所で、幼い頃の彼を妻は知っていたのです。
妻は、「田舎に居た頃は、幼い彼の面倒をみていたの・。」と話しました。
赤ちゃんの頃は、あやしたり抱っこしたり、大きくなると、かくれんぼや、遊び相手になったりして、お互い、親が漁に出ている間、一緒に過ごしていたのです。
まるで、久しぶりに会った親戚の会話の様に、楽しく話は弾みました。
お互いその後、〔sexをする相手との顔見せ〕であるという雰囲気ではありません。
彼は、春に水産高校を卒業し、漁や養殖を手伝う事になっているとの事でした。
遅れて、彼のご両親と妹さんが入って来ました。
「あれまぁー! 本当に、りえちゃんかい・? 凌、良かったね~! これで安心した・。」
バスト、ウエスト、ヒップ、クビレの無い、恰幅の良い、おかみさんタイプの彼のお母さんが、それでも最近増えたと言う白髪を気にしながら、私に、「昔からの仕来たりとは言え、大切なお嫁さんをお借りします・。」
もう完全に、引き下がれ無くなりました。
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