「じゃあ、行って来るね、。」
「あ、。 行ってらっしゃい。」
「ママ?」
「今度、田舎に行って来るね。」
「また、田舎?」
「うん、お祖母ちゃんが、海苔を取りに来い!って、。」
「パパも?」
「ううん。」
「・?」
「・・?」
また、(子どもだけ置いていかれる?)、と思ったのか、。
「それなら、いいや。」
「いつ?」
「う~ん、お祖母ちゃんの、都合のいい日かな、。」
漁師飯の具材。 岩海苔は、子ども達も好きだ。
公民館下の岩場でさえ、簡単に採れる。
神社の中庭を通り抜けて、高台に位置する公民館。
(光洋の儀)の始まるのは、その公民館だ。
海の様子も眺められ、台風の時には、避難所としても使われる、実際に、建家に入った事はないが、ごく普通の公民館に見える。
風の強い雨の日、妻は察したかの様に出掛けて行った。
今頃、神社でお祓いを受けているのか・。
童貞を卒業した、一年後の凌と言う青年。 彼女は出来たのか? 浮いた噂は聞かない。 いや、聞く事も無い日常、。
公民館に移ったのか、?
天気と一緒で、私の心も波立っている。
和室の座布団と、毛布の内。
青年達の相手をするのは、大方子育ての終わった、そう昔の事で無い、嘗ての契床の担女人の、曾後家雌方。
それ是れに、無垂乳房を差し出して、唄を始めているのか、。
「理恵姉ちゃん・!?」
「う・ん?」
「あ・の・?」
「どうしたの・?」
「だ・・」
「いいのよ・。 皆と一緒の事して・。 いろいろ、訊いているんでしょ・?」「そぅ・だけ・・」
「若いって凄いわぁ・。」
ワンオクターブ高い、妻の詩声が響いている・のか・。
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