翌日の朝になり嫁からは宅配が届いたとの報告がありました。
更に嫁から電話も掛かってきました。 宅配物の話から始まり
次第に嫁から報告が有ると急に切り出されました。
内容は、本来なら5月末で退職し6月には一緒に生活の予定でしたが
後2ヶ月延びるという説明でした。 嫁とは夫として引っ越しの話を
普段していましたから少し驚いた反応をしました。内心は、もう少し
楽しめると感じていました。 今思えば私達二人の人生を導いているかの
偶然とも思える流れでした。 残りの5月もあっという間に過ぎ
6月も気付けば終わっていました。 変化が有ったのは、7月に入ってからでした。
宅配も早々有る物でも無く、擬携帯では健二として嫁とも交流をしていました。
そんなある日、相談を持ちかけられました。 それは、健二に対してです。
「実は、今月一杯で本当に退職になるの。」 「そう。良かったね。
やっと夫婦生活できるね。」 しかし、嫁から返ってきた言葉は
「確かに嬉しいけど…。 もう少しだけ、今の環境を満喫したいかなって。」
「それって単身赴任での夫婦生活?」 「そう。 出来ればね。」
「けど、それって嘘でもつかないと無理でしょ? それに、どんな嘘をつくの?」
「だよね。 こんな事してたらダメだよね。 普通の夫婦に戻るね。」
「また相談してきてよ。」 「ありがとう。」 そんな会話をしました。
私は、健二として嫁に何か提案が出来ないかと考えました。
色々と理由を私に対してなのに考えてやりました。
そして嫁に後押しとして、考えてあげた理由を一旦、旦那さんに言って見る様に
勧めました。 自分で考えた理由を嫁から夫である私に言わせました。
嫁が決心しやすい様にも伝えました。「一度、嘘でも旦那さんに言ってみれば。
もしそこで面倒な感じになったら、数日して解決したって言えばいいじゃん。」
健二としての言葉に嫁も決心したようでした。 そんな会話をした週でした。
休みの日に嫁から連絡が本当に来ました。 私は夫として演技をしました。
もう我慢できない。 早く生活した。等、嫁に伝えながらも承諾する流れにも話を
展開させていきました。 嫁が考えた嘘の期限は年末まででした。
健二として話をしていた範囲では、期限のとこまでは話をしていなかったので、
その事については本当の意味で残念な気持ちを語りました。
当然ですが、擬携帯にも報告が入りました。 私は「良かったね。」とだけ答えました。
嫁なりに後ろめたい気持ちと懺悔の気持ちからか、そんな話をした後ですが
6月に入り1週間私の住んで居る転勤先にて夫婦生活を送りました。
嫁からは、有給休暇をとて来たと説明を受けましたが、実際は5月末で予定通り退職を
しての事でした。 私は、騙されている振りをしていました。
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