そんな嫁の行動に雄ライオンは微動だにしませんでした。
ある意味、驚きました。 私なら何だかの行動(触ってしまう)を
していると思います。 見え隠れしていた嫁の押しれが中に隠れました。
すると、馬の被り物をした嫁の上半身が完全に窓から外に
飛び出してきました。 二人の会話も耳を澄ませば聞き取れました。
雄・鳴いてみて
嫁・ヒ…ヒヒーン…。
雄・食べられたいの?
嫁・食べられるの怖い…
雄・美味しくなさそうだから食べるのやめようか?
嫁・美味しいです。 美味しいで。 何度も連呼しました。
雄・もっと、味付けしないとね。 今から何をしてくれる?
嫁・どんな味がいいの? 教えて…
嫁は、またも支配されていました。 ここで、勝君は余裕とでも
思える行動を取りました。
雄・少し買い物してくるよ。 その間に、考えて味付けしてみて。
そう言い残すと、姿を消しました。 私は、静かに路地まで後を追うと
本当に勝君は、路地から出ていきました。 この間を狙って嫁に電話を
してみました。 本当に、約束通り電話には出るのか?
数秒間は、着信音を鳴らしましたが電話には出ませんでした。
一度、電話を切りました。 早くも約束を破るのかと思っていると嫁から
折り返しの電話がありました。
嫁・直ぐに出れなくてごめんあさい。
私・大丈夫かい
嫁・うん。大丈夫
私・どんな展開なの?
嫁・覗かれていると思うけど、正直言ってどうなのか…?
早速、嘘を言う嫁でした。
私・それで、今はどうなの?
嫁・今日は、もうこれ以上無理だと思う。
私・そうなの? どうして?
嫁・勇気を出してカーテンを開けたけど居なかったから。
確かに今は居ないな。 そんな事知っているよ!
私・分かった。 もしまた何かあれば必ず連絡しろよ。
嫁・うん。そうするね。 嫁との話を合わせました。
暫くすると、勝君が戻って来ました。 手には、買い物袋を
持っていました。 中からペットボトルの飲み物を出しました。
嫁も雄ライオンが戻って来た事に気付いたのでしょう。
窓際に人影が照らされました。 そして、雄ライオンが言いました。
雄・ただいま。
嫁・おかえりなさい。
すると、勝君は袋から飲み物を出し嫁に渡しました。
後で分かりましたが、渡した飲み物は缶酎ハイでした。
その時、被っていた被り物をとうとう嫁は脱ぎました。
あからさまに、勝君を雄ライオンとして認めて受け入れている証でした。
嫁・おいしい~
雄・元気つけて、もっと頑張って下さいね。
嫁・うん。頑張るね。
私は、ここで悪戯な行動に出ました。
私・もう今日はないのなら、今から帰ろうか?と嫁にラインしました。
窓際に居た嫁の姿が部屋の中に消えました。
嫁・折角、お金を出してホテルに泊まったのに? それに、飲んじゃったよ。
私・そうなの。 別に戻っていいけど。
嫁・もったいないから、明日迎えに行くよ。
私に帰って来られるのが不都合だったでしょう。
私・分かった。そうするよ。
私は、とことん嫁の失態を目撃する事に決めました。
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