出張と嘘を付いた当日、私が妻に書いた手紙は、こちらの情報も
少し書き添えました。 とは言っても情報は、当然嘘の情報になります。
「いよいよですね。 私は、独身です。 一応ですが名前は淳一。
年は、恥ずかしながら結構な歳でして…。もう50歳がこようかと。」
私は、裏に住む男性の事を少し匂わせる感じで自己紹介をしました。
名前は、特にそのまま利用しました。 妻は何か気付くのか?それとも
何も気にならないのか? 少し冒険をしてみました。 妻を困らせる
質問もしておきました。 「君は、何であんな場所にCDを置いたの?
それに手紙も今交換してるけど近くに住んで居るの?」
「出来れば、一度だけでいから声を聞きたいな。 いつも観る動画は音声が
入ってないから少し残念です。 楽しみにしています。」
そんな手紙を妻が読んでどんな反応をするのか。 すごくドキドキしていました。
妻からラインの返事がありホテルから車で自宅近くに有る公園の駐車場まで
急ぎました。 公園からは徒歩で10分程です。 自宅に近づくにつれ、なぜだか
恐ろしい気持ちとドキドキ感が入り混じってきました。 路地への入口に
差し掛かった時、携帯の着信音が鳴りました。 私はビックリしたと同時に
大変な失敗をするとこでした。 もし、妻を観察中に携帯が鳴っていたらと…。
準備万端と思っていましたが、落ち度はあります。 妻からのラインでした。
なんと、嬉しいラインでした。 「今からお風呂に入ったら…。」既読にするのはと
思い文章の初めだけを見ました。それでも、十分な情報でした。翌日、既読確認と
あいましたが、「……寝るね。 健二さんはもう寝たかな~? お休み。」でした。
私は、ゆっくりと自宅に近づきました。
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