研修の都合上、私は前日仕事を夕方早めに終えて東京へ。
丈子さんが指定した都内某駅に到着し、丈子さんに電話しました。
電話で話ししていると、すっとグレーのマークⅡが止まりました。
白髪の紳士が助手席から降りてきました。
『○○さんですか?』
私がはいと答えると、その紳士は丈子さんのご主人、ご主人に導かれ、マークⅡの後部座席に座りました。
運転していたのが丈子さんです。
『はじめまして』
後ろを振り返った丈子さんと、初対面です。
お上品な、いかにも都会の奥様といった感じでした。
『この度は無理なお願いいたしまして』
そう言いながら車を出した丈子さん、ご主人も恐縮してました。
駅から10分ほどで、これまた高級そうなマンションに到着しました。
ま~くつろいで下さいと言われても、貧乏な私には夢みたいなマンションの一室、くつろぐどころか、緊張が余計高まってしまいました。
しかも目の前には、これまた高級そうな寿司が、デカい桶で置かれてました。
最初は丈子さんと趣味の話でなごみました。
次第に、なんでこんなお願いをと、話をシフトしていきました。
てかそもそも、ご主人の紳士ぶり、丈子さんの上品さから、普通のサラリーマン家庭じゃないな、と思いました。
それもそのはず、ご主人は不動産業を営む資産家、丈子さんは旧財閥家系のお嬢様と来てました。
丈子さんがまだ学生だったとき、ご主人が一目惚れ、丈子さんの大学卒業を待って結婚、丈子さんは当然、ご主人しか知らないわけです。
丈子さんはご主人が病になったとき、それはそれで仕方ない、そう思って諦めたそうです。
でも10数年の年月、そこに現れた趣味友の私、丈子さんの願望に気づいたご主人、自分では与えてあげられない女の喜びを再び味あわせてあげたい、となったそうです。
丈子さんは当然ご主人に悪いからと否定、私34才と若く、若い妻がいるんだから、こんなおばあちゃんだから無理よと拒否していたそうですが、ご主人が女のお前を見ておきたい、相当ご夫婦で話し合ったようで、その結果がこうなりました、説明されました。
私は、はあはあほうほう、そうなんですかと話を聞いていたら、ズイッとソファーから少し、ご主人が身を乗り出してきました。
『あの、丈子ではやっぱりダメでしょうか?』
丈子さんは顔を赤くして下を向いているし、ほんとにこんなこといいんだろうか、そうゆう思いでした。
※元投稿はこちら >>