残った飲み物を待たせました。 その間に私は道具を
車に運びました。 車に乗りエアコンMAXで嫁を待ちました。
釣り人と少し話しこんだようでした。 「どうしたんだ?何を
話してたの? もしかして、見えてたよって言われた?」
「違うよ。 よくここに来るのかって。 私は初めて…。
そんな話をしただけ。 オジサンは、毎週来てるらしいよ。
明日も来るんだってさ…。」 嫁から会話の内容について
説明を受けた。 「そうか、俺は流石に毎週ここには来れないな
家からも少し遠いからな。 今日は、景子もいたしドライブがてら
って思ったから来たけどね」
(その日、行った釣り場は自宅から来るまで1時間少しかかります。)
自宅に戻り、頂いた魚を捌いている時、また良からぬ計画が頭に
浮かんでしまいました。 明日も今日の男性が来ると言っていた。
リベンジという理由で、明日も嫁を誘って釣りに…。
何気なく嫁に「今日、釣れなかったし餌も残っているから明日また
釣りに行こうかと思うけど景子も行くか?」 「明日も?」
「そう。明日もだけど、どうする?」 「どうしようかな~」少し
悩んでいた嫁に、少し悪戯な事を言ってやりました。
「明日も同じ場所に行こうかと…。 今日、着てたオジサンにまた
見せてあげれるかもよ(笑う)」 「そんな目的で行くの。」と、
言う嫁でしたが、結果は嫁も行くことに。 嫁が行く気になった
理由は不明ですが、私と同じ考えを持っていて欲しいです。
よく何時は、昨日と違い釣り人も沢山来ていました。 釣り場を確保し
パラソルを出すと、直ぐに嫁は砂浜を散歩しだしました。
多分、昨日の男性を探しているのだと思いました。
私は、竿先をみるどかろか嫁の姿を追いかけていました。
すると、嫁が足を止めました。 昨日の男性を見つけたようでした。
暫く話しこんでいる様子。 戻って来た嫁に話を聞く。
「昨日のオジサン?」 「違うよ。」 「じゃー誰?」
「前に私が勤めている会社によく出入りしていた方。」
「前に?」 「そうよ。 今は、支店が変わってから来なくなた
けどね。 久し振りにこんな所で会ってビックリしてた。」
「そうなの。 丁度、この釣り場が前の支店と今の支店の中間地点
みたいで、今日も来ていたみたいよ。」
その日は、人も多く昨日と同じ訳にはいきませんでした。
嫁も昨日のオジサンを見つけられないままでした。
しかし、その日は嫁を餌に大きな魚が釣れた気がしました。
その日、嫁が話していた男性がワザワザ私達が居る場所までやって
来たのです。 やてきた理由は「 始めまして斉藤といいます。
奥様とは……」嫁との関係について説明を受けた。
挨拶がてら、彼は先に帰るらしく残った餌を「良ければ使って下さい。」
との事でした。 パラソルの影に座っていた嫁も、立ち上がり
挨拶を。 話の流れで「釣れましたか?」すると、嫁がクーラーの蓋を
開けて彼に見せていた。 思わぬチャンス到来でした。
1分も無かったと思います。 クーラーの蓋を開けて中を見せている嫁の
体勢は、まさしく中腰で前かがみ。 おまけにパラソルの下に入っていた
事もあり、その時は先日同じTシャツ姿。 間違いなく見えている。
私は、黒いサングラス越しに彼の目線を確認した。 クーラーの中を
見てはいるが、不自然に顔を上げ下げし。顔を上げた瞬間だが数秒、目線は
一点を見ている。 私は、とっさに彼に「よく来られるのですか?」
「天気が良ければ、近頃週末は来ていますね。 幸い、今いる支店はから
も変わらない時間で来れますし…」 「また、今度あったらよろしく…」
彼とは、そんな会話をで、その日はおわりました。
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