時計を見ると4時を回っていた。
日中の仕事や残業のせいか、疲れているようで心配しながら寝てしまっていたようだった。
また妻の携帯に電話したが、やはり留守電になる。
どうしてしまったのだろう。
外を見るとまだ暗かった。
テレビは訳のわからない洋画が流れていたので、スイッチを切った。
すると先程と同様に下の階から大きな騒ぎ声や叫び声が聞こえてくる。
私はまた腹立たしくなり、今度はおもいっきりかかとで床を3回叩いた。
すると先程と同様、少し静かになった。
かかとを叩いたせいか、私の気持ちも少し落ち着いた。
このまま朝まで待っても連絡がつかなければ、警察に行こうと思った。
外はもう明るく、今日も暑い日になるのがわかる。
時計を見ると、6時だった。
すると玄関のドアが開く音がした。
私は急いでリビングから玄関に向かうとそこには妻が立っていた。
私は声を掛けようとしたが、なぜか一瞬言葉を飲んだ。
だが直ぐに妻に声をかけた。
「大丈夫か」と。
妻は軽くうなづき、
「ごめんなさい。
疲れたからちょっと仕事寝かせて。」
と言って、私の横を通り抜け倒れるように私の寝室のベッドで横になった。
妻がベッドで寝ていることを確認し、寝室のドアを閉めてリビングのソファーに座り、タバコに火をつけた。
私は、勿論ホッとした。
事故とかに巻き込まれたとか、嫌なことばかり考えていたから。
だが同時に、なぜか違和感を感じた。
何だろう、この違和感は…。
私はタバコを吸いながら、冷静になって考えた。
※元投稿はこちら >>