半年経って、社長秘書の小池さんが寿退職となり、常務が、「結局、私の秘書を社長が気に入ってね。 はは、取られちゃたよ。」
「来月から正式に配属されるが、秘書になった人、特に頑張ってくれたまえ。」
常務秘書の研修の終わりがけ、
「あー、加藤さん。 社長じゃなくて悪いが、私の秘書にならんかね? 悪い様にはせん。 秘書手当ても付く。」
「実は、君の採用を後押ししたのは、私なんだ、。」
「まぁ、本当は、社長秘書の後釜で、と思っていたんだが、はは、世の中上手くいかんもんだね。」
「まさか、私の秘書に社長が目をつけるとはな、。 わからんもんだね。」
「どうだね?加藤さん。 今これと言って付き合っている男がいるとしても、別に何の問題も無い。 はは、君は有るかも知れんが、こちらは、。」
「そうかね、良かった、では、10月に辞令が下りるから。 いゃあー、良かった。 人選に悩まないで済んだわ、。」
否応なしに、新入社員同士で盛り上がっていた私たち、カップルの事など知るよしもなく、後の妻は常務秘書に任命されてしまった。
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