店主も私が既婚者であることは、店に通い出し身の上話の中で
知っていましたが、一緒に来た女性が嫁だとは、ピンとこなかった
ようでした。それどころか
店主「帰省しなかったんだ。奥さん置いといて、こんなベッピンさんと
…。やるねー」と、冷やかされました。
私「紹介遅れました、これがその嫁です。」
嫁もニコッと微笑み会釈ををしました。店主は、バツが悪そうな顔をしていました。
直ぐに前からいなくなると、手に注文もしていない1品を持って
店主「悪い悪い、さっきのお詫びね。 それにしてもベッピンさんやま~」と一褒め
してまた調理場に戻りました。 そのまま、食事をしながら普通の話をしました。
お互いに、色々な意味で、あのことについての話題にはふれませんでした。
タクシーで帰れば15分で帰れる距離でしたが、のんびり歩いて帰る事にしました。
初めから、嫁とホテルに入る目的で、歩いた訳ではありませんでしたが、
アパートに続く川沿いを歩いていると、ホテルの看板に照明がついて照らされているのが、
放れた距離から目につきました。 一歩一歩、ホテルのある場所まで近づいて来ました。
嫁の目にもホテルの看板が目に付いていたはずです。 一つ横道に入ればホテルの
前を避ける事も出来ましたが、そのまま進みました。 そして、最後の脇道にはいる場所も
通り越し、ホテルまで100mも無い位に差し掛かった時でした。 嫁が私の手を握ってきました。
お互い意識をしていました。 嫁に訪ねる事無く、ホテルの入口に入っていきました。
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