「いやいや、あんちゃんが帰ったら女が急にそわそわしだして帰り支度を始めたんで、最後の一杯と特性カクテルを飲ませたんだ。口当たりはいいけど度数がハンパないって代物だよ」
(もともと、そんなに強くないし。そんなの飲まされたんだ)
「呂律がまわらなくなって、目の焦点も泳いできたし。絶対やれると思ったね。狙った獲物は百発百中なんだ」
(違うよ。最初っから私の前であんたに口説かれる演技をしてたんだ。ん!百発百中?)
「で、やったんですか?」またまた直球で。
「まあ待てよ。ゆっくりと話してやるから。まあ、もう一杯飲めよ」
(私が聞きたいのは、あんたの自慢話じゃあなくて、やったかどうかなんだよ)
「女落とす最強アイテムってやつだ。気が合うからあんちゃんにも教えてやるよ」
(だから、そんな話はいいから)
「そろそろ、いいかとキスしようとしたら、振り払ってトイレに駆け込みやがったんだ」
(ああ~、このとき携帯に連絡もらったんだ。売り言葉に買い言葉とはいえ、どうして迎えに行かなかったんだろう。悔しい~)
「お兄さんも、1杯どうぞ。結局、その女とやったんですか?」何度、直球を投げたことか。肩を壊しそう。
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