何だかんだと自分に言い訳しながら、私は彼と会いたがっていて、まだ何もないけど十分浮気に値すると思っていました。
当日、普段着ないような服を着て、ちょっと濃いめの化粧をした自分を見て、何だか知らない自分がいるような気になっていました。
体のラインが出るようなワンピや、少し高いヒールは、彼に気持ちを見抜かれそうでとても恥ずかしかったのを覚えています。
ドキドキしながら駅に着くと、彼は車で待っていました。
車だと思っていなかったので、またドキドキが大きくなります。
誰も知り合いがいないはずなのに急いで車に乗って出発。
「今日はすごくセクシーな感じがする。」
笑いながら彼に言われて、私は喉がカラカラになって何を話したか覚えてない。
向かった先は映画館、シネコンだけど平日だからか中はガラガラ。
仕切りがないカップルシートに座って、映画が始まったけど、お客さんはスクリーンの前に数名。
映画の内容なんて当然頭に入ってこなくて、彼との距離ばかり気にしてた。
しばらくすると彼の小指が私の小指に触れる、離そうとすると手をつかまれて、しばらくそのままでいると、今度は腰に手をまわされて引き寄せられた。
色々と思っていたことは全て掻き消えて、もう何も考えられなくなってた。
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