「…もしもし?」
「やぁ。
ケイスケさんだね?
」
その声は聞き覚えがありました。
それどころか先週聞いたばかり。
そう、
富永さんでした。
「…富永…さん」
富「なかなか電話こないから、
いきなり奥さんのところに行ってたらどうしようかと思ったよ。
どうだい?
写真は楽しんでくれてたかな?」
富永さんが?
何故?
頭はまたパニックになりました。
「冗談がキツいですよ。
あんな合成写真までつくって。」
富「合成写真ねぇ?
はっはっは(笑)
いやすまない。
受け入れられないのはごもっともさ。」
私はその言葉を聞いて、
何も言えませんでした。
頭ではもう理解していたのでしょうが、
気持ちが追い付いてきません。
富「まっ、
電話ではなんだから、
今からこっちに来て私の話を聞くといい。
どうせ今の状態じゃ、
家には帰れないだろう?」
確かにその通りでした。
ただでさえ、
妻アカネのとんでもない現状を知り、
更には少なくともその事情を知る人物が、
私の恩人である富永さんであるということを知り、
このままどうして家に帰ることができるでしょうか?
指定された場所は、
なんと私の自宅から徒歩でも20分程で着く場所にあるマンションでした。
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