そうこうしていると嫁が戻って来ました。 少し遠目でしたが
久し振りに見る嫁の姿を先の裏山から見た時とは違い、なぜか
ドッキとしてしまう私でした。 嫁の姿を追いかける様に見ていると
遅れて、健ちゃんの姿が現れました。 敷地の入口で立ち止まりました。
すると、嫁が振りかえりました。 健ちゃんが後を追い付いて来た事に
気付きました。 健ちゃんの存在に気付いたはずの嫁ですが、そのまま
家の中に入って行きました。 健ちゃんが中に入ってきました。健ちゃんが
向かった先は、車庫の様な建物がある場所でした。 敷地に入り直ぐ右手に
その車庫はあります。 健ちゃんの姿が消えました。 残念な事にキュウリの
苗で隠れてしまいました。 しばらくすると嫁が外に出てきました。
周りをキョロキョロと見渡している様でした。 健ちゃんが立ちあがり苗の
影から肩から上だけが確認できました。 一瞬、嫁の動きも停まったかに思え
ましたが、ゆっくりと私が潜んでいる放れの家の方に向かって歩いて来ました。
私は、慌てて身を伏せました。 古いカーテンの隙間から、そっと外を確認
しました。 嫁が放れの家の軒の陰に隠れるようにして立っていました。
そして、健ちゃんの居る方を見ていました。 私の居る場所からはキュウリの苗で
健ちゃんが何をしているのかは確認できませんでしたが、私には健ちゃんが何を
しているのかが分かりました。 まさしく、その行為を嫁は身をひそめて見ている
事も事実でした。 やっぱり目撃していたんだ。 それに、雑誌もそのまま同じ
場所に置いたままだったのだと察しました。しばらくすると、健ちゃんが帰って
行きました。 それを確認し嫁は、先まで健ちゃんが居た場所に向かいました。
しゃがんだのか、嫁の姿も苗で隠れて見えなくなりましたが、直ぐに嫁の頭だけが
見えました。 そなまま庭を一周した形で家の中に戻りました。 間違いなく嫁は
雑誌が置かれている事に気付いている事と健ちゃんの行為を目撃している事実は
私の目で確認できました。なぜだか、興奮と言うよりは冷静に事の起こっている事を
見ていた自分がいました。
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