手を動かし何とか布団に隙間を作ろうとしましたが、なぜか体が動きませんでした。
嫁が、こんなオバサンと健に言っていましたが、年齢的には私が35歳で嫁は31歳。
一方、健は22歳の若者。オバサンと言ってもいいのかもしれません。
私が言うのもなんですが、見た目はもう少し若い26・7歳見えるかと思います。
そんな事も思いながらようやく少しですが手を動かし指で隙間を作る事が出来ました。
お互い襖の境界線は越えていないように見えました。
暫く二人の会話が続きました。改めて嫁は健に確認するかのように
「健君、本当にオバサンだよ。落ち着いて考えよ。」
「健君は優しいし彼女だって出来るから。」
「姉さんみたいな彼女できるかな~?」
「私みたいな彼女って、もっと若い子で可愛い子が出来るって。」
「出来るといいけど自信ないし。」
「私みたいな彼女って言ってくれて嬉しいけど、今やっている事はイケない事なんだよ。」
「すみません。分かっています。」
「分かっているんだよね。分かっているけどって事なんだね?」
「はい。」
「シャツの上からだけだよ。それと手を置いておくだけだよ。」
「はい。」
「こんなので満足?自信ないからね。」
「嬉しいです。」
「後、少しだけだよ。」
「はい。」
「置いておくだけだって。」
「シャツの中はダメって…」
何かしらと嫁も言葉では抵抗していました。言葉数も少なくなっていました。
「本当に、これで終わりだよ。」
「健君の気持ちは嬉しいけど、流石にダメだよ。」
「チョット待って、これ以上は私も変になりそうだから。」
嫁の抵抗というか自分で必死に理性をこれ以上壊れないようにしようと
しているかもとも取れる言葉だけが聞こえました。
「起きたらヤバイでしょ。分かるよね?もうここまでだよ。」
その言葉を最後に暫くして嫁は私の布団の中に入り込んできたかと思うと
腕に抱きついてきました。 私は、その動きで目が覚めたふりをして目を開けました。
そして何事も無かったかの様に嫁を後ろから軽く抱き寄せました。
私は、薄暗く点けていた寝室の明かりも消灯しました。
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