健との事は私が直接撒いた種が原因だった事。
心のどこかでは許せる自分がいました。
私は、ようやく健に連絡を入れました。「健。連絡できるか?」
「兄さん心配してました。もうすぐ家の近くに着きます。」
私は直接電話を掛けました。近くのコンビニで待ち合わせをしました。
嫁の出来事は健には伝えませんでした。健からは言われた通り姉さんに
電話を繰り返し掛けた事を聞きました。聞かなくても私は知っています。
目の前で携帯が何度も鳴っていたのですから。途中で繋がらなくなり
しんぱいになった為に家まで向かったとの事でした。
交換していた互いの携帯を元の状態に戻しました。
戻す前に、健の携帯で嫁とやりとりした内容は削除しました。
「ところで姉さんは見つかりましたか?」「まだ見つかっていいないよ。」
「どうしますか?」「少しだけ探すのを手伝ってくれるか?」
そう言って、健も探す事に。健には家の近くを探してもらう様に頼みました。
私は自転車で出てきていたので少し離れたエリアを探すと健に伝えました。
もしかすると、もう家に戻っているかもしれないと思いました。
私は健と別れた後、健の後を突けるように距離を開けて追いました。
先を歩いている健から連絡が入りました。「姉さんを見つけました。」
「居たのか?」「はい。家の方に向かって歩いています。どうしますか?」
私は健に嫁を引き止めるように指示を出したと同時に、心配して家まで来ました。
とだけ言う様にと伝えました。「後から俺も行くから。それと俺が着いたら俺の話に
合わせるようにしてくれ。」とも伝えました。健が後ろから嫁に声をかけました。
ビックリした様子で嫁は振り返り立ち止まりました。
何か話をしながら家の方に足を進め始めました。
私は家の前の路地を曲がり入って行くタイミングで二人に声をかけました。
動揺していたのは嫁だけでした。二人の居る所まで追いつきました。
「心配して探しに出てたんだぞ。何で二人が一緒にいるんだ?」続けて
「とりあえず健はもういいから寮に帰れ。分かったか。」
「はい。今日のところは帰ります。すみません。」
私の話に合わせてくれた健は、そのまま帰って行きました。
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