私は勝手な判断をしました。また健を嫁に合わせる。家で退職の食事会をしよう。
嫁にも確認しました。来週末だけど健を連れてきていいか?
嫁も快諾しました。健にも伝えました。あの日以来久しぶりに健が家に来る事になりました。
私は、時間が経つと共にある事を考えていました。当日、私が居なければ。
そんな事ばかり数日考えていました。調度、週末に日帰りで取引先に年末の挨拶が予定でありました。
急遽、帰れなくなったとしたらどうなるか?そんな理由が通用するか?そんな事しか思いつかないまま
当日が来ました。昼を過ぎ時間だけが経過しました。嫁にとりあえず少し帰りが遅れると伝えました。
健には何も伝えませんでした。約束の時間が近づくと嫁からラインで連絡が来ました。
「何時頃には帰ってこれそう?」でした。私は「また分かり次第連絡する。」とだけ返事をしました。
そもそも嘘の理由でした。嫁からラインが来た時には近くまで戻っていました。
約束の時間が来ていました。嫁からは「健君が来たよ。」数分後「健君には言っているの?」更に1時間後
位に「何時頃に帰って来れそう?」と連絡が入りました。そこで、ようやく私からも嫁に連絡をしました。
「もしもし、遅くなるけど9時には帰れそうだから。健に電話変わってくれるか。」私は健にも同じ事を伝えました。
9時を廻りました。私は健にラインをしました。「健、遅くなっても帰るようにするから。」すると健も仕事の事情を
理解している事もあり「大丈夫です。お客さん対応頑張って下さい。」と返事がきました。
「由香にも伝えておいて。」と頼みました。
久しぶりとはいえ嫁と健が二人きりで家で飲んでいると思うと気分が高まっていまいました。
会社の社宅に住んでいた私は時間を見計らい近隣の人に会わないように注意して家に足を運びました。
平屋の社宅で両隣には入居者がいない環境でした。隣の庭から自分の住んでいる社宅の庭に侵入しました。
何時も居る部屋の明かりが外に漏れていました。外に設置してある室外機の音だけが響いていました。
二人の話声が外に漏れて聞こえました。私は健に連絡を入れました。
「悪いもしかしたら遅くなるどころか帰れない状態だな。由香にはまだ言わなくていいから。」
健からも直ぐに返信がありました「どうしましょか?帰れないなら時間をみて姉さんに言って今日は帰りますよ。」
私はなるべく長い時間、嫁と健を二人っきりにしたいと思っていました。
マナーモードにしていた携帯に着信がありました。嫁からでした。
流石に嫁も私から連絡が無いのでラインをしてきたのでしょう。
「今日は帰れるの?もう22時だよ。健君にも悪いよ。」でした。
数分時間をおいて返事をしました。「悪い。こんな予定じゃ無かったんだけどな。」続けて嫁にも健と同様に
「健にはまだ言わないでくれよ。気を使わせたくないから。」「分かったけど、また連絡してよ。」と言われました。
部屋の中からは、「本当、遅いよね。健君の送別会なのにね。」「仕方ないですよ。こんな事兄さんもありますから。
時期も時期ですし。」そういって健もホローしていました。
嫁に伝えようか、健に伝えうか次の連絡をどっちにするか悩みました。
「すまん。結局帰れそうにない。健にはまだ連絡をしてないけど由香に任せる。」
「任せるって言われても。伝えたらいいの?」
「そのまま飲んでいてもいいし、健に伝えてもいいし由香の判断に任せるから。」
嫁も私が言いたい事をもしかすると理解したのだと思いました。
「分かったよ。」嫁からの返事でした。
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