私は一旦その場を離れ風呂に入りました。 風呂の中で今後の展開を
考えました。 この後は、嫁から話をしてくるのを待つことにしました。
風呂から出た私は寝る体制になりそのまま寝室へ行きました。
部屋の明かりは点灯菅の明かりだけにし布団に入り嫁を待ちました。
暫くしてでした。 枕元に置いてある携帯に着信音が鳴りました。
送り主は嫁でした。 文の始まりは「ごめんなさい…。」からでした。
内容は、「言われた事は全てが事実じゃないけど、正直に話します。」でした。
少し考えて、「分かった。」と一言だけ返しました。
嫁が寝室に入って来ると、横を向いて布団に入っている私の後ろに座り込みました。
嫁との話は、私からの問いに答えるという感じで話を進めました。
私は、布団に潜ったまま嫁に問いかけました。
「彼から聞いた男と女というのは由美なのか?」 「はい。」
「一緒に居たという男は同僚なのか?」 「違います。」
「どういった関係なんだ?」 「店に来るお客さん。」
「職場の食事会だったんじゃないのか?」 「そうです。皆と解散して帰っていたらバッタリ会って。」
「何で、二人で歩いてたんだ?」 「タクシーで帰ろうかと思ってたけど…。」
「思ってたけど、どうしたんだ?」 「少し歩きながら話してたらそのまま近くまで帰ってきた。」
「何であんな場所に行ったんだ?」 「家の近くだったから奥の路地を抜けてから別れようと。」
「それなら、そうすれば良かったんじゃないのか?」 「はい。そうです。」
「だから何で、そうなったんだ?」 「正直、理由は無いけど事実です。」
「やましい事も少しは考えたからじゃないのか?」 「そんなつもりはなかった。」
「それなら話を進めるが、男とはどうなったんだ?」 「そこで話をしました。」
「話をしただけかと聞いているんだ。」 「それは…。」
「要するにキスをしなかったのか?」 「したと言うか、されました。」
「されたのか? 由美は意識してなかったんだな?」 「初めはそうでした。」
「やはり、されたんじゃなく、したんだよ。正直に言えば。」 「はい。ごめんなさい。」
「まだ話はあるぞ。 キスをしただけなのか?」 「キスをしました。」
嫁からは、何があったかは口にしない返事ばかりでした。
「キスだけでなく、体を触られたりしたんじゃないのか?」 「はい。触られました。」
「またそんな言い方なのか。触られたじゃないだろ。由美も意識してたんだろ?」 「ごめんなさい。」
私は、布団から起き上がりました。 そして嫁を私の前に座らせました。
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