やっと落ち着いたので続き書きます。
落ち着いたというのは真由美が出て行った(ついに棄てられた)ショックではありません。
実はあれから一時間くらいして真由美が帰って来たんです。
やはり、私も未練はありましたので悔やみもありながらテレビを視ていました。
すると突然、庭の車庫に車が入りました。
暗いですが、真由美の某ハイブリッドカーだとテールランプで解りました。
玄関の戸がスライドして真由美が入って来ました。
『・・・・・・・・・なんで?・・・離婚届けは明日貰ってから連絡するって・・・』
『ホントにごめんなさい・・・あなたと離婚(別れる)のは嫌・・・ちゃんとあの人とサヨナラしたから・・・。』
『・・・・・・そう言えば、また俺が許すかもって言われた?』
『違う!・・・会社も辞めるってちゃんと言ったから・・・もう明日も行かないし、ライブも行かない・・・』
『なんで?・・・なんでだ?
大好きな・・・旦那との約束破るのが平気になったぐらい、身も心も奪われて、抱かれながら愛してるって悶え狂うぐらいの御主人様とアーティスト様の方がいいだろ?』
『ホントに心から愛してるのはあなただし、あなたといる方が楽しい・・・』
『なら、なんで今までに何回も約束(ルール)破るの?
俺だってお前と離婚するのは嫌だけど仕方ないだろ?
サッカーだって3枚目のイエローカードでレッドカードだし、仏の顔も三度までって言うよ!・・・でも、お前は結局、俺が許すから反省したフリをするだけだろ?』
『ごめんなさい・・・もうずっとあなたの側に居ます。』
『最初から、月に二回第二と第四の土曜日だけって決めたルールを守ればずっと続けていけたのに・・・ライブは俺が車椅子ってことで、一緒に行ってやれないから特別に許してあげてたのに・・・』
『ホントにごめんなさい・・・もうライブも行きません。』
『そう言われたら余計、腹が立つ!
俺がお前の楽しみを奪ったみたいで!全部、俺のせいみたいじゃん。
だから、離婚しようって。
俺からは以上。』
そこにちょうどN坂さんから電話がかかって来ました。
ちょうどってか、タイミング悪く・・・。
真由美はスマホを取りませんでした。
『おいっ!・・・電話かかってるぞ!愛する御主人様がお前を心配してかけて来てる・・・。』
『ううん・・・いい・・・もう取らない。』
『なんで?・・・せっかく心配してるのに・・・それともまた上手く俺を丸め込んだか・・・或いは上手く離婚できたか・・・そっちが心配か?
だから、早くN坂さんの所へ行けよ!・・・あっ!・・・すまん!・・・もう『行けよ』じゃなくて、『戻れよ』か、『帰れよ』だったな・・・お前が・・・いや、真由美さん・・・N坂さんの奥さん・・・あなたが帰るのはN坂さんのお家ですよ。』
どうしても嫌みが口から出ます。
一旦コールが止み、直ぐにまたN坂さんからのコールがありました。
すると、いきなり真由美はスマホを掴み、思い切り玄関のコンクリートに向けて投げました。
スマホの画面(液晶)が割れてます。
『明日、ライブ行くんだろ?』
『行かない・・・ライブっていっても、今日は京都・・・明日は福岡でやってるライブの中継だからいいの・・・視たくなったら友達にDVDかBlu-ray借りるから・・・』
『ライブじゃなくて、中継?』
『うん。・・・映画館で中継を視るだけだから。』
『チケット買ったんだろ?』
『うん。・・・キャンセルしたから。』
と、いうことで一応、真由美は帰って来た。
さあ、どうなるかとりあえず明日は真由美のスマホ買いに某ショップへ行かなきゃ・・・
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