奈恵のアパートに入る路地の表通りの前で、「片付して来る」と行ったまま帰って来ないのを待ちかねて、(部屋の様子を見て 構わなければ上がろう)と考えた課長代理、。
二階へ上がる鉄階段を、「俺を本当は入れたく無いのか?」と呟きながら、音の響くのを(困った雰囲気その物だ)と思いながらも、躊躇わず登って行った。
二階の一番出前の部屋、表通りからは、ピンクのカーテンが常時閉まっている様に見える部屋。 「奈恵くーん」、馴れ馴れしく無く、よそよそしくも無く、住民に気を遣いながら、入り口の郵便受けの辺りから中を伺う課長代理、。
「うっ、 くっ」
静かな建物の一室、二階の一番出前のピンクのカーテンの部屋、その部屋の中から女性の悶える声が聞こえた、。 気がした、。 課長代理、。
「 ん? 」、(まさか、ね、。)
そんな奈恵の部屋から、女性の悶える声がするなんて、「ドラマん 見すぎゃね」、独り言の割には、今聞いた筈の女性の声を、(空耳)と片付けて、「奈恵く~ん」、待ちくたびれた雰囲気を醸し出して呼び掛けた、(怪しい者では無いのだから 隠れる必要は無いわなぁ)。
返事が有れば、[二階に上がって もう部屋の前に居る]と伝え様と待ち構えた。
※元投稿はこちら >>