私は、隠れていた場所からトイレを一周する形で、男性用トイレの入り口の方に回りました。
そして、何事も無かったかのように嫁の前に現れようと、嫁の見え位置まで一歩踏み出しました。
私の目に入ってきたのは、まだ男が歩いて行った方向をじっと見ている嫁でした。 私が、「奈津美」
と声を掛けようと思った瞬間、嫁の足が男の行った方向に一歩ゆっくりと踏み出しました。
そして、もう一歩。嫁を呼び止める事が出来ず、黙ってみている自分がいました。
私には、それが出来ませんでした。 私の中には、理性よりも興奮の方が勝手いたからです。
嫁も分かっているはずです。いつか、私が現れる事を。 男の前に行くまでに私に声を掛けて
もらえる。 戻ってくると思っていたと思います。 後で聞けば、その事も考えたし、思ったみたいです。
しかし、途中からは「どこからか見ている」と考えていたらし。
嫁は、その男にも私にも見られるというこれからの出来事で興奮していたとの事です。
嫁の姿が、散歩道のカーブを曲がり切り姿が消えました。 私は、静かに嫁の後を追いました。嫁の後ろ
姿が確認できました。嫁は、立ち止まっていました。 しばらく様子を見ました。
私は、嫁を。嫁は、あの男を。ばれないよう覗いているという異様な状況でした。 嫁は、履いていた
スエットを膝までずらし、その場にしゃがみ込みました。 そのまま、男にばれないよう男の様子を覗き
込んでいる様に見えました。 そうした時間がしばらく経ちました。そして、嫁が立ちあがりました。
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