旅行当日。
俺は急な出張が入ったと嘘をつき別の場所に居た。
後で合流するから先に行ってくれと絵里には伝えている。
好青年からは何かあればすぐに連絡をすると言われていたが、夜になっても連絡が入らない。
深夜0時くらいまで待っただろうか。
前日から全然寝れてなかった俺は眠気に勝てず眠ってしまった。
翌朝。
慌てて携帯を見る。
メールが届いていた。
「作戦は半分成功半分失敗といったところです」
近くまできていた俺はすぐ旅館に向かい、まずは絵里達の部屋に入った。
「パパー!おそーい!」
「ごめんごめん、仕事がなーごめんなー」
子供とじゃれ合いながら絵里の様子を伺う。
会話を交わしても別段、変なところはない。
丁度、朝食会場に向かうところだったらしく俺も同行した。
「お!?旦那さん!遅いご到着で!^^」
bパパがビデオカメラをこちらに向け、笑顔で話しかけてくる。
「ええ、すいません、急な出張が入ってしまって・・・ん?カメラ??」
「ああ、これね?バッチリ撮ってあるので良かったら後で見てください」
bパパはわざとらしい笑みを浮かべながらビデオカメラをコンコンと叩いて見せた。
結局この旅行中はカメラを見る機会はなかった。
ただ、bパパの撮り方を見てなんとなく内容の想像はついた。
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