約1ヵ月後、2013年夏の終わり。
旅行後、相変わらず二人はデートを重ねて続けている。
「今日こそ決めます」
好青年からメールが入った。
「絵里の事だから堕ちないだろう、大丈夫」
今まではどこか余裕があったのだが・・・。
好青年からは出張を装い、その日は帰らない設定にして欲しいと言われていた。
金曜の昼下がり、仕事が手に付かない。
そんな中、好青年から添付付きメールが入った。
「絵里さんと合流しました、随分お洒落な格好してきましたよ」
添付ファイルを開いたところ、お気に入りの薄赤色のひらひらワンピース。
「頑張ってください、連絡待ってます」
頭がおかしくなりそうなくらい興奮した俺は、こう言い残し携帯の電源を切った。
午後9時半。
ビジネスホテルに向かってる最中、ふと気になり携帯の電源を入れてみた。
メール、着信履歴、共にかなりの数が届いていた。
午後5時半「お茶を終えて今からホテルに誘います」
午後6時「ホテルに誘ったところ拒否されました。再度トライします」
(絵里は拒否したか・・・)
寝取られて欲しいが、絵里にも頑張って欲しい。
どちらも応援している自分。
(矛盾してるな)
運命の3通目
午後7時「ラブホテル到着、連れ込み成功しました」
(とうとうこの時が・・・)
午後8時半「奥さん恥ずかしがって中々脱がなかったですけど、無事終了しました」
午後9時「今からホテルを出て解散します、後で電話します」
メールはここまで。
ここからは着信履歴が数件。
すぐに好青年に電話をかけ連絡を取った。
「あ、旦那さん?今どこですか?」
好青年に居場所を教えた。
幸い、近くにいたので30分ほどで合流。
「ようやく堕ちましたよ、まだ興奮で震えがとまらないくらいです」
好青年はようやく絵里を堕とせた事に興奮してる模様。
めずらしく、声のトーンが変わって落ち着かない様子だ。
「しびれましたね、ここまで苦労するとは思いもよらなかったです」
「んで?どうだった?絵里は」
冷静な口調で確認をいれてみた。
「あ、失礼。。。最初の方はほぼマグロ状態でしたが、後半は顔真っ赤にして股開いてあんあんよがってました」
「・・・何回やったんですか??」
「2回です、また相手しくてる約束もしてくれましたよ」
(絵里が完全に堕ちた・・・)
「カメラの方はどうでした?うまく撮れましたか?」
俺は内容が気になり好青年に確認した。
「いえ、さすがに警戒してたので無理でした、でも近いうち撮れるところまでもっていくので安心してください」
この後、好青年から詳しい話を聞いて解散。
俺はじっとしていられず、ホテルには向かわず家に戻った。
「あら?おかえり、出張は?」
驚いた感じで迎える絵里。
「ああ、帰れる雰囲気だったからね、逃げてきた」
「そんな事して大丈夫??」
くすくすと笑顔を浮かべながら、俺のかばんを受け取りリビングへ向かう絵里。
「今日は?何食べたの??」
俺は白々しくも絵里に聞いてみた。
「実家のママがたまには孫と食事したいって言うから、一人で外食してきちゃった」
どこまでが本当かわからない。
雑談が続く。
嘘をついている以外は特に変わった様子は無い。
思い切って俺は絵里を襲った。
「ちょっと?何?どうしたの?やめてよ・・・」
「最近ご無沙汰だからね、たまにはどう?」
嫌がったが強引に抱いた。
いつになく感度が鋭い絵里、冷静を装っていても体の方は素直だ。
既に俺だけの絵里ではなくなったいた。
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