「あなたぁ、ワタシさひにねるわよぅ。」
と言って妻は寝室に入っていきました。
俺はとりあえず、時間つぶしにリビングの片付けをする事にしました。
適当に片付けてソファーを見ると、蟹江の持ってきたポーチがありました。
【あいつ何を持ってきてるんだろ?】
と思ってポーチを開けてみました。中には、ローター、バイブ、デジカメ、アイマスク、手錠、ローションなどがあり、蟹江の変態さに恐怖を感じました。
少し時間が経ったので妻の様子を見に寝室に行きました。
妻は敷いた布団の上でうつ伏せで寝てました。今まではいていたジーンズを脱いで下半身は光沢のある水色のショーツ一枚でした。一気に興奮状態に入った俺はそっと近づいて、妻に声を掛けました。
「今日はありがとう。」
「…」
返事は有りません。今度は肩を揺すりながら声を掛けました。
「おい、大丈夫か?」
すると妻は
「あぁ、あなたァ。だいじょうぶよぅ。目が回ってるけどぉ」
と返事をしてきました。
【寝てないじゃないかよ】
「あなたァ、ごめんなさい」
「え?何が?」
「わたし、今抱いて欲しいの。」
「えぇ~!。」
「ネェ、抱いてェ。」
俺は悩みました。
【これで抱けばいいんじゃないか】
しかし、楽しみにしている二人を。蟹江はどうでもイイが良くしてくれた鶴田君を裏切れない。ましてや、性格も解らないので、いざ断るとキレて殴られるかも。蟹江は楽勝だが、鶴田君にはボコボコにされてしまうかも…。
【ここはガマンしよう。】
「何言ってんだ。早く寝なさい。」
「…わかりまひたァ。」
俺は寝室を出て、鶴田君に電話しました。「成美さん、寝ましたか?」
「それがまだ寝てないんだ。」
「今回は諦めますか?」
【最後のチャンスだ。諦めますって言おう。】
そう考えた時、鶴田君に変わって蟹江が電話に出ました。
「もしもしぃ、深い睡眠状態になってなくても、記憶飛んでるから大丈夫だよ。」
【なんだよ、大丈夫って。】
「あぁ、そうなの?」
「わし、プロだからね。とりあえず、奥さんの様子を見させて。」
【プロって鶴田君無しでは此処までに到達できなかったぞ。お前、邪魔ばかりしてたじゃないか。そもそも、薬が効いてないぞ。】
「しかし、寝てないから…」
「とりあえず、奥さんの様子をみさせてよ。」
【糞、アホだけに同じコト繰り返しやがる】
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