私の話を聞いた浅井さんは、それでは家政婦的な感じで家事を行うアルバイトがあると妻に話してくれないかと言いました。
私はダメ元で妻に話してみると言い、その場は別れました・・。
私の中では、それでも妻がウンと言うはずはないと思っていました。
当時34歳の妻が家政婦的な話に食いつくはずがないだろうと鷹をくくっていました。
ところが。
妻は私が話をすると想定外に乗ってきました。
浅井さんが仮に提示した時給も妻がパート先で貰う給料よる遥かに高かったのです。
私は妻の反応に驚きつつ、浅井さんに報告をしました。
浅井さんは、それでは一度奥さんと面接したいと言ってきました。
そして、数日後、妻は浅井さんに会いに行ったのです。
浅井さんに会って帰ってきた時の妻は、帰ってくるなり、どう考えているかがわかりました。
この仕事をしたい、妻の表情が明らかに訴えていました。
「時給○○○円よ!洗濯して掃除してご飯作って、それだけでこんなにお金貰えるなら、私もう今の仕事辞めるわ」
妻の中では結論が出ているようです。
しかし、その後で妻は申し訳なさそうに私に言いました。
「ただ・・浅井さん、仕事柄深夜遅くなるみたいで、そんな時も晩ご飯は作って待っていてほしいって。奥さん亡くしてから家庭の味に飢えてるからって。遅くなった場合は、タクシーで帰るか、空いてる部屋で寝泊まりしてもらっていいからって。あ、もちろん、泊まったりするのは勘弁だけど」
妻は私の反応を伺っています。
私は思いの外、妻が乗り気であることに嫉妬を覚えました。
「そんなこと言っても。浅井さんも独身男性だからな。その家に出入りするのはどうなんかな」
私から持ちかけた話にも関わらず、私は妻に止めさせたいと思いました。
「それにうちを空けることになるわけだし。子供のこともあるだろ?」
「週に3日でいいって。どうせ今も子供たちは私のパートの間うちの親に見てもらってんだし」
私と妻には当時8歳と5歳の2人の子供がいます。
私は妻の意欲に、浅井さんの家に行くことをOKしました。
そのことを浅井さんに伝えると、
「わかりました。とりあえず、奥さんには1日体験してもらうってことにしましょう。その結果、正式にお願いするか決めますってことで。その方がご主人もいいでしょう?」
こうして、妻は浅井さんの家に行くことになったのです・・。
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