私の心中に、女と言うのは母親しか居なかったのかもしれない。
その母親が、弟の話しの中で、知らぬ男性に抱かれていた。 子供の頃の私のチンチンを見ても、「終いましょうねぇ~。」と、言った母親が、。
私の気持ちが、何か(プッ)っと音を発てて切れた。
躊躇う気持ちもあったが、私は決めていた。 番長に連絡を入れた。
「早苗が、男子バレー部の部室に居る」と云う。
番長はバレーボール部所属だった。 早苗は男子バレー部で、初めての女子マネージャーだった。 番長が居たからマネージャーになったのか、そんな事に興味は無かった。
強く無いバレー部の練習時間は短い。 部室は常はタバコ部屋だ。 早苗がいつも始末していたのだろ。
{あら! いらっしゃい}
早苗の一声だった。
(本当に来たの!?)とか言うと思ったが、素っ気ないものだった。
{でも、ありがと、}
(なに?なに?どう言う意味だ?)
早苗はジャージ姿だった。 女子の間で(ダサ過ぎる!)とされていた、体育のエンジ色のでは無く、マネージャーっぽい、ブルーで一本の白線が眩しく見える。
鳩胸はジャージ姿でも変わらない。 簀敷きの4畳半程の部屋。 雀牌が転がった机と椅子が4つ。 緑色のカーテン。 早苗が来て(初めてカーテンが付いた)と笑い話を聞いた事が有った。
ショートカットの早苗は、弟が見たと言う母の姿にダブったが、此所に来るまで意識していた分けじゃ無い。
{辛い?}
「何!?」
(はぁ~っ! どう言うことだ! 同情なんかやめてくれ!)
鍵を掛けて緑のカーテンを締め切った早苗が、敷物代わりに、縦てて有ったボールバッグを倒して、クッション代わりにしてその上に座った。
色白の裸姿を想像してしまった。
女性の裸自体は、母と風呂に入っていた頃に見慣れていた筈だった。
早苗が脱ぎ始めても、別にどうとも思わなかったのだが、格段に若く透き通る白さには立ち眩みを覚えた。
ジャージの上を脱いで畳んだ。 (いつの間に上半身裸になった?)と思う程、肌の白と、スポーツブラの白いが同体に見えて眼を凝らした。
{どうしたのぉ?}
母がボールバッグに乗って、ゆっくり動いている様に見えた。
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