それでも、母と弟とおやじさんと、なに食わぬ幸せな食卓を演じていた。 ただ、私の心に少しだけ変化が起きた。
家庭の事情もあって、学校で突っ張った態度だった私は、同学年の不良グループに目を付けられた。 幸い番長には、(ただの不良とは違う)と思われたのか、痛めつけられはしたが、話しがは通じた。
長身で完全なバカでも無く、顔もそこそこな番長は、勉強の嫌いな女子には結構モテてた。 (セフレ)と息巻いてみても、そのセフレは、(早苗)と言う同級生の、私から見れば同じ歳の、鳩胸の女を彼女として結構大事にしていた。
父と母の事も生じて、彼女を作る気持も更々無かった私が、童貞で通している部分だけを、常々番長は小馬鹿にして来た。 (気の毒だ)と言ってさえいた。 所謂合コンに誘われても、(sex前提で童貞を奪ってもよい)と言っている相手を紹介されたりしても、私は頑なに断っていた。
(父が浮気をした)洗脳は、私も、(女を大事に出来ないのではないか?)と言う思いを植え付けられて、遊び半分で、交際など始められなかった。
そんな私に番長は、「純(也)、お前、童貞捨てたくなったら、早苗を貸してやる、。 お前なら、早苗も納得する。 何時でもいいぞ。」
匙を投げたのか?、私を男にするのを諦め切れないのか、番長は時が経つにつれて、そう話して繰り返す様になった。
それは丁度弟の、(母と知らない男のsex)の話しを聞いた頃。
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