「健司、線香、あげてきたで、。 婆ちゃん、喜んでたで、。 健司も、(母ちゃん内緒でおいで、)って。」
弟の分も線香をあげて来た事を伝え、日記の事も、何事も無かった様に伝えた。
「兄ちゃん、あのなぁ、」
「 ! 」
躊躇いながら、弟の健司が話した過去の出来事に、私は胸を衝かれた思いがしました。
私達が小学生の頃、ショートカットの母は、可愛らしく活動的で、自慢の母だった。
父は交代勤務、土曜出勤、家を空ける時間も多かった。
同時、父と母は仲良く、夏休みには、親戚の家に泊まりに行ったりしていた。
「夏休みな、」 唐突にな弟の話しだった。
「ん? 夏休み?」
「ぅん、小2、やな、」
「バスを下りて、母ちゃんの家に帰る途中、公園で兄ちゃんは、(遊んで行くから、先帰れ!)って言って、。」
「 、」そんな事もあった様な、。
「(遊んで行くから、先、帰っといて、家に(親戚)みんなおるから、。)って言われてな、。」
「あ~あ、(俺の袋も持って帰っといて)って言ったな、。」
「うん、俺も遊びたかったけど、何か、、袋を2つ抱えて、。」
「悪かったな、」 弟の健司は、(其れよりも)と、言うように話しをした。
「、、家な(今のこの母の実家)、裏口、鍵、掛かっててな」
「鍵が? 何で?」 子どもが遊びに来ている時などは、鍵などかかっていなくて、交通量の多い表通りに出ないで済む様にしていた。
「だから、表(玄関)に回って、、」
ここまで話して止まってしまった。
(まぁ、当たり前だろ、、よく、小さいながらに、今まで我慢してきた、) 弟の頑張りに頭が下がったと同時に、(無頓着な兄貴だった)、と申し訳なくなった。
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