久しぶりなのに読んで頂き、待っていたとも言って頂きありがとうございます。
今の事はさておき、順番に話していきます。
「はぁ?お前…本気で言ってるのか?」
そう尋ねる健の声は怒っている口調に聞こえ、私は目を背けビールを一気に飲み干すと、話を続けました。
「あぁ、本気だよ。誰でもいいっていうわけじゃないなくて、健じゃなきゃダメなんだ。由紀が健に抱かれた日から、ずっと胸に仕舞っていた俺の欲望なんだ」
健に抱かれた時の妻の今まで見たことがない乱れように興奮したこと。
そして自分では到底健の真似は出来ないと悟った事。
もう一度妻の乱れた姿を見てみたいこと。
さらに私がもう一度健に抱かれたくないかと何度聞いても答えはノーだった事。
それらを包み隠さず話しました。
「この前、涼子さんと由紀の会話を聞いたときこれが最後のチャンスだと思ったんだ。健にとっては無神経なお願いだとわかってる…わかってるけど」
ひとしきり話すと今度は健が怒るでもなく穏やかに話し始めました。
「やっぱりお前に見せるべきじゃなかったのか…いや、あんな賭けをするべきじゃなかったんだな。
俺は勝つまでやるつもりだった。
涼子にはない女の魅力に惹かれたのは事実だし、お前より女を悦ばせる自信もあった。
そして、それをお前に見せつけたかった。
それがこんな結果になるとは…」
「すまない。でも健さえよかったら…頼む…」
今度は健の目を見てハッキリ言いました。
「どうなっても知らないぜ。お前が由紀ちゃんへの気持ちが冷めるかも知れないし、逆もあり得る。なんせ最近口だけだからな」
その声は少し明るくなっていて安心しましたが、私達夫婦がどうなるのか…それには不安はありました。
「俺は…由紀を愛してるから見てみたいんだ。さっきも言ったけどただ俺以外の男に抱かれるのを見たいわけじゃない。
由紀に俺では与えられない快感を与えてくれる健だからこそ、そして親友と思っているからこそお願いしたいんだ」
私は何を熱弁しているんだと半ば呆れながらも、欲望に負けたもう一人の自分がよく言った。と、言っているようでした。
「まぁ、涼子も由紀ちゃんにお願いしてる事だし、由紀ちゃんも了解してることだし、俺がうん。と言えば済む…けどな」
煮え切らない健の言葉はやはり迷っているようでした。
「なぁ、お前はどうやって見るんだ?由紀ちゃんはお前に見られてたら遠慮すると思うぜ。
前もそうだったしな。
あれで乱れてると思ったら大きな間違いだぜ。お前がいないときはもっと激しく乱れてたからな」
それはハッタリかどうかはわかりませんでしたが、あれよりも激しい妻の姿が見れるのなら、益々健に抱かせたいと思いました。
「あ、あれ以上に?俺がいたらダメだな。隠しカメラってのはどうかな?」
「そうだな。それならこの前の部屋で由紀ちゃんに内緒で2箇所くらい設置したらどうだ?ただし、俺には設置場所を教えておけよ」
その言葉にやっと健も乗り気になってくれたと内心喜びました。
「じゃあ、やってくれるんだな?」
そう私が確認をすると、
「しょうがないだろ。俺の浮気防止とお前の曲がった欲望の為だ。
それに言い出しっぺは涼子と由紀ちゃんだからな」
そうして私の欲望は果たされようと計画は進んでいきました。
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