しばらくして、その日はやってきました。
兼子さんはとある平日の火曜日に日にちが決まったと私にメールしてきました。
決まったということは妻が自宅でのエッチをOKしたということです。
私は高鳴る気持ちと裏腹に、複雑な気持ちも否定できませんでした。
妻は相変わらず私や子供たちの前で普段と変わらない様子を見せています。
兼子さんから直接話を聞き、写真まで見せられても、私にはどこか信じられない、非現実的な話のように思えるところがありました。
Xデーの前日、私は妻に近づき今からエッチしないかと言いました。
妻とはレス気味で、特に最近は全然していませんでした。
妻は「今日はもう疲れてるし…」と拒否しました。
「じゃあ、いつならいいの?」私が聞くと、妻は週末ならいい、と言いました。
疲れてるんじゃなく、明日兼子さんとヤるからだろ、と私は心の中で突っ込みましたが、そこはあっさり引き下がりました。私が食い下がることで、妻に不信感を抱かせてはいけないと思ったからです。
そして、翌火曜日。
いよいよ、その日がやってきました。
兼子さんからのメールで、兼子さんは午前11時ぐらいに我が家に来ることにしているようでした。その時間であれば子供たちも学校に行っていて、夕方まで帰ってくる心配もありません。
私は妻にその日は会社で会議が立て込んでいるので、夜も遅くなると言っていました。本当は会社は休みを取っています。
いつもの出勤時間に家を出た私は、いつもの電車に乗って途中下車しました。
その駅のそばの喫茶店で時間を潰します。
10時半過ぎに最寄り駅に戻りました。そのままブラブラできるだけ人目に触れないように自宅マンションに戻ると、駐車場に停めてある車に乗り込みました。
時刻は11時5分前。
まもなくです。
心臓がドキドキしてきました。
兼子さんからはうちのマンションに入った時に、ワン切りの電話をもらうことになっていました。私が了解した返事に、私もワン切りで返すことになっています。
11時5分ぐらいに電話が鳴りました。
ワンコールで切れます。
私はドキッとしました。そして、同じようにワン切りの電話を掛けます。
ついに来た!と思いました。
予定では家の中に入ってきても大丈夫と兼子さんが判断したら、もう一度電話がワン切りで鳴ることになっています。
私は心臓をバクバクさせながら、いつでも車を降りれる体勢でいました。
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