偶然の再開から5日が経った日の夕方。仕事から帰りリビングに座ると、妻が「貴方宛ての手紙が来てるよ」と持ってきた。「手紙?誰から?」と聞くと「名前も住所も書いてない」と言われながら受け取った。「誰だろう?まぁ後で読もう」と言って開けずに後回しにして、俺は子供と一緒に風呂に入った。夕飯も終わり妻が風呂に入っている時に、手紙を開けて読んだ。「拝啓俺様」と書いてありその字に見覚えがあった。2枚の便箋を読み終わりに陽子の名前と住所が書いてあった。陽子からの手紙には日付けと店の名前が書いてあった。「用がなければ会ってお話しがしたいです。大事なお話しです」と書いてあった。俺は妻にバレない様に手紙を鍵付きの机に隠した。指定日になり俺は妻に嘘をついて指定場所に出掛けた。指定時間の少し前に着き店に入ると、店の奥のテーブルに陽子が一人で座っていた。「俺君来てくれたんだね」と言われ「大事な話があるって」と言って席に座った。コーヒーを頼み来てから陽子が話を始めた。「こうして二人で会うのは10年振りね」言われ「そうだね」と返した。陽子は他愛もない会話をした。
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