「奈緒子さん のぼせるから 出ようか」
「はい」私は田中さんの腕につかまりながら、
浴槽を跨ぎ、跨いだところで少しよろけてしまい
ました。
「奈緒子さん そこに休めばいい」と、田中さんの
言葉に浴槽の淵を背にして、腰を降ろしました。
浴室の床にお尻をペタンと。 しかも男の人の前で
裸で。 しかし田中さんは、バスタオルを持って来
て、私の前に掛けてくれました。
同僚が言ってたような『女たらし』では、ありませ
んと、感じました。
もし田中さん以外の男の方と一緒でしたら、こんな
お尻をペタンとなんか、しません。
お水もコップに入れ、持って来てもらいました。
「ありがとう ございます」と頭を上げた途端、
田中さんの男性器が、目の前にありました。
55年生きてきましたが、10年以上男性から遠ざかっ
ていた私としては「あっ」と思い、目をそらしまし
た。 田中さんは、そんな私には気づかずに「大丈
夫 大丈夫」の連発です。
私は、バスタオルを巻き直して、ソファーに座りま
す。 「田中さん すみません」と。
「いやいや」と田中さん。
後日談ですが「あの時は びっくりしました」して
話をして、二人で笑い合ってしまいました。
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