コーヒーショップに森田は先に来ていた。
店内に入り見渡すと森田が奥のテーブル席で折り畳んだスポーツ新聞を持った手を振った。
俺はコーヒーを乗せたトレイを持って森田のテーブルに座る。悪いな急にと言って森田は懐かしい笑顔を見せた。
元気だったか?と尋ねる森田に俺は変わり映えしない近況を伝える。森田の話は俺には魅力的に思えた。
森田は俺同様に会社の吸収合併時にリストラにあい、履歴書を持って昔のツテを回り、ハローワークにも登録したがマトモな職にはありつけず仕方なく自宅近所のスーパーの駐車場警備などをして日々をしのいでいたそうだ。
そんな時に森田のひとつ下の弟の子供。つまり森田の甥っ子にオジサン、僕が今度立ち上げた会社を手伝ってくれませんか?と声を掛けられたらしい。
森田の甥っ子はまだ20代らしいが、大学にざ
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