繋がったままキスをして後戯に入ります。女性は雰囲気で感じる生き物ですから、後戯はとても重要です。自分が愛されている、と女性に感じさせるには、ここでどれだけ丁寧に時間をかけられるかが勝負です。彼女を身体の上に横たえたまま、優しく両の乳房を愛撫します。
「素敵だよ、ゆうみさん。愛してる」
「英司さんって、優しいのね……」
「旦那さんは優しくないの?」
「……いつも入れて出すだけ。10分もかからないわ。終わったらさっさと寝ちゃうし」
「そうなんだ。もったいない、こんなに最高の女性なのに」
「もう、お上手ね。抱いた女の子全員に言ってるんでしょ?」
口をとがらせて拗ねてみせる横顔がすごくかわいくて、私のペニスは萎むどころか、さらに質量を増します。挿入時に罪悪感から涙を流した彼女が、この変わりよう。やはり濃密なセックスは男と女の距離を一気に近づけるのだと改めて認識します。
「まさか。ゆうみさんだけですよ」
「ほんとー? 日本に残して来た可愛い彼女さんとかいるんじゃないの?」
「……彼女とは別れてここに赴任しました。赴任の内示を機にプロポーズしたんですけど、東南アジアには行きたくないって言われて」
「……ごめんなさい。辛いこと思い出させちゃったね……」
「いえ。その代わりこうしてゆうみさんと出会えた。俺は幸せ者です」
「だめだよ……。あたしは人妻よ?」
「でもゆうみさんはこうして俺を受け入れてくれた。ここの子宮で俺の子種をいっぱい受け止めてくれた」
「それは……ああんっ」
クリトリスを軽く指の腹で擦ると、ゆうみさんはたまらず私の肩に頭を預けます。
「何で、まだ大きい……」
「ゆうみさんが素敵だからですよ……。何度でも出来そうです」
「そんな、ああっ」
ゆっくりとペニスを摺動させます。
「俺との夫婦生活は最高だと思いませんか? 身体の相性は抜群だし」
「ふっ、夫婦じゃないよ……ああんっ」
「今日だけは俺の奥さんになってくれるって言いましたよね」
「言ったけど……ああ、ああんっ」
腰をグラインドさせると、私がたっぷりと注いだ精液と彼女の愛液が掻き混ぜられて押し出されてきます。私はその二人の体液のカクテルを指で掬うと、ゆうみさんの口元にもっていきました。
「舐めてごらん。俺たち二人の愛の結晶だよ」
ゆうみさんは恐る恐る舌を出すと、ちろっと舐めました。
「どう? おいしい?」
「……変なあじ。英司さんも舐めてみてよ」
私は笑うと、指を口に含みました。当然、美味しいワケがありませんが、興奮度合は高まります。
「どう?」
「口直ししよう」
「もう」
そう言って笑い合いながら唇を重ねます。私はキスをしたまま、ゆうみさんを抱えて起き上がりました。そして、彼女の両膝を抱えて広げました。
「え、なになに? ちょっと、あ、やだっ」
私は鏡に向かってゆうみさんをそのまま持ち上げ、ペニスを引き抜くと、ドロッと彼女の秘貝から私の精液が溢れます。
「いやあ、だめえ……」
ゆうみさんが恥ずかしさから顔を覆ったので、私は彼女の両膝に腕を入れ、彼女の両手首をつかみました。子供を後ろから抱えておしっこさせるようなポーズに、ゆうみが必死に目を逸らします。
「よく見るんだ、ゆうみ。君のオマンコから旦那さん以外の男の精液が溢れているところを」
私が強めに命じると、ゆうみは観念したように目を開きます。
「角田ゆうみのオマンコから垂れているこの精液は誰のものかな?言いなさい」
「ああ、あなたの、木村英司さんの……精液です」
「よくできました。愛してるよ、ゆうみ」
一度、踏み均した道を辿るのはいとも容易いものです。そして私の性欲はまるで十代の頃にでも戻ったかのように、とどまるところを知りませんでした。
私とゆうみは寝食も忘れ、ひたすらセックスに没頭しました。
「やばいな……」
「ん?」
「離れられなくなっちゃうよ……」
二人でお風呂に浸かりながら、ゆうみが呟きます。もう日曜日の夜です。土曜日の午後に初めて結ばれてから、結局、ほぼずっと裸で抱き合い続けていました。朝に自分が慌ててアフターピル含め、食料の買い出しに一度出たきりです。
「離れなければいいよ。だって君はもう、俺の運命の人だから」
「英司さん……」
彼女とまた、熱いキスを交わします。男と女の信頼関係は紙切れ一枚で作り出せるものではない、愛のある濃密なセックスこそが作り出すものだと、確信できたのでした。
それからゆうみと私は、一度だけの約束はどこへやら、週末のたびに身体を重ねました。
旦那さんがゴルフに出かける早朝から昼前までが私たち二人の時間です。旦那さんが二週間に渡って日本に出張で戻った時は、ゆうみは私の部屋で妻として過ごしてくれました。
また、私が出張で日本に戻った時は「寂しい」と泣いて電話してきたこともありました。
そんな日々が続いたある日、私は意を決すると、いつものようにゆうみを部屋に招きました。
私は3週間の日本出張から戻ってきたばかりで、彼女の旦那さんは入れ替わりで海外に出張に行ってしまったようです。
「会いたかった。すごく寂しかった」
ゆうみは部屋に入るなり、買い物袋を置いて私に抱き着いてきました。
「俺も、ゆうみにすごく会いたかった」
激しくキスを交わし、その場でお互いの服を脱がし合います。ベッドまで行くのももどかしく、私は裸に剥いた彼女を抱き上げると、ソファに寝かせて、いきなり挿入しました。
「あああああっ」
数週間ぶりのゆうみさんとのセックスです。昂ぶらないわけがありません。
ペニスで彼女の奥を激しく抉りながら、唇、うなじ、乳房、乳首を執拗に舐ります。
彼女もまた、可愛らしい鳴き声を上げながら、私を抱え込むようにして、腰をグラインドさせています。今や、私たちのセックスは息もぴったりになっていました。
「ああんっ、すきっ、すきっ、英司さん、大好きいいっ!」
「俺もだよ、ゆうみ! 愛してる、愛してるよ、ゆうみ!」
「きて! あたしのなかにいっぱい!」
「ああいくよ、ゆうみ!」
お互い、久しぶりということもあり、興奮しすぎてあっという間に昇り詰めてしまいました。出張で溜まりに溜まっていた精液を勢いよく彼女の子宮に注ぎ込みます。私は心地よい射精感に包まれながら、ゆうみさんを強く抱きしめ、彼女の柔らかな唇を貪りました。
「そう、今日は大切な話があるんだ」
「大切な話?」
「うん、ちょっといい?」
私は彼女と結合したままのペニスが外れないよう、ソファの脇に置いたビジネスバッグに手を伸ばすと、日本で購入した小箱を取り出しました。そして、彼女の左薬指から結婚指輪を外すと、ローテーブルに置き、小箱を彼女に差し出しました。
「開けてみて」
「これって……」
驚きの表情で彼女が小箱の中身を見つめます。奮発した、ティファニーのエンゲージリングです。
「日本に本帰国したら、旦那さんと別れて俺と結婚してください」
「英司さん……」
他人の奥さんに、生殖器を結合させながらのプロポーズです。
私は小箱から指輪を取り出すと、彼女の左薬指に嵌めてあげました。その様子を見つめていた彼女の瞳から涙が零れます。
「はい……! あたし、あなたの妻になります!」
こうしてゆうみさんは晴れて私のフィアンセになりました。そのあとも、また無茶苦茶セックスしたのは言うまでもありません。
旦那さんの任期はあと半年らしく、ゆうみさんは帰国前に離婚を切り出すようです。
ここ最近はこの国もご多分に漏れず新型コロナ禍に見舞われていますが、そんな状況であっても相変わらずゴルフ三昧で、ゆうみさんを顧みない状態が続いているので、三下り半を突きつけ易いと言っていますし、ゆうみさんが不機嫌を装っているからか、旦那さんもセックスを求めて来ないようです。もし、離婚が拗れた場合は私も出て行って、慰謝料を払うつもりはありました。
「早く英司さんと結婚してあなたの子供を産みたい」
「俺も早くゆうみと結婚して家庭をつくりたい。でも、離婚して半年は前の旦那さんの子供になっちゃうから気をつけないとね」
「うん。だから今は避妊してあたしのこといっぱい愛してください」
こんなに素敵な人と出会わせてくれた旦那さんにも感謝です。まさかこんな異国の地で運命の人と出会えるとは思ってもいませんでした。
私はゆうみさんを失わないためにも、ずっと彼女から目を逸らさないと心に誓っています。
※元投稿はこちら >>