俺は電話に出るなり捲し立てた。
『もう電話来ないのかと思って、こっちから何度も電話しようかと思って、でもしない約束だし、もうどうしたらいいかわかんなくて、とにかく電話くれて嬉しいよ』
『フフフッ、ちょっと落ち着いて。もうお仕事終わったの?』
『ああ、ごめんなさい。俺何言ってんだろ。仕事はもう終わったよ』
『そう、ご苦労様。急で悪いんだけどケンちゃんにお願いがあるの。これから会えるかしら?』
『もちろん。キョウコさんのお願いなら何でもするよ。どこに行けばいい?』
『フフフッ、嬉しいわ。ありがとう。じゃあ7時に◯◯駅まで電車で来れる?』
『いいよ。7時ね』
『できれば着替えてきて。スーツある?』
『あるよ。営業してた時のが。でも何するの?』
『詳しいことは会ってから話すわ。難しい事じゃないから、心配しないで』
『わかった。じゃあ、駅に着いたら電話して大丈夫?』
『そうね。そうして。じゃあ待ってるわ』
俺は電話を切ると部屋に帰った。この頃は運転しながら平気で電話していた。俺は急いでシャワーを浴びてスーツに着替えた。熟女と待ち合わせの駅は都内の繁華街で俺のアパートからはバスと電車で1時間ほどかかる。俺は一体何をするのか想像もつかなかったが突然熟女と会える事になって、不安よりも期待の方がかなり上回っていた。
◯◯駅に着いたのは7時を5分程過ぎていた。俺はどこの出口に出たらいいのか聞こうと歩きながら携帯を取り出すと、改札の向こうで手を振る熟女が見えた。胸が高鳴って、思わず走り出した。やっと会えた熟女は、やっぱり綺麗だった。
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