僕たちはタクシーを拾って僕の部屋に向かった。タクシーの中で僕は直子さんの手を握っていた。直子さんは手を優しく握り返してくれていた。
僕の部屋は店のオーナーが独立して初めて借りたマンションで3部屋あるうちの2部屋をオーナーな本業の資料や書類や模型が保管されていて、バイトを始めた当初、少し遠くからバイトに通っていた僕にオーナーが格安で貸してくれている物件だった。
直子さんは想像よりも立派なマンションに驚いた様子だった。僕がオーナーの好意でこんな身分不相応なところに住まわせて貰っていることを話すと貴方はついてるね。運も男の実力のうちよと褒めてくれた。
オーナーが時々連絡して来て部屋の資料や書類を持ち出す事があるので、僕は部屋は綺麗に使っている。へー男の子の部屋ってもっと凄いことになってるのかと思ったけど綺麗ねー。と部屋に入るなり直子さんは感心してくれた。
僕はお茶でも飲みますか?と尋ねると直子さんは、お茶を飲ませたくて部屋に誘ったの?と僕の正面に立った。
僕がいえ。直子さんが欲しくてと答えると、じゃあそうして。と僕を見つめて言った。
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