「旦那いるじゃん」
「いや、旦那とはしたくない、いい夫だけど」
「そっか、中に出したけど、出来たらどうする?」
「大丈夫とは思うけど、できててもいい。
俺さんの子だったら育てられる」
そして再びキス。
時間ギリギリまで抱き合い、そして触れ合った。
次はないかもしれない。いやあっても何ヶ月後が、何年後か。
妊婦の時を思い出し、経産婦のなった今と比べ、恭子の匂い、肌触り、乳房、性器全てを再び五感の記憶に留めることに努めた。
それでも時間はいつもより早くすぎていく。
しかたなく服を着た。
そして立ち上がりまたキス。
そして支払いを済ませ、無言で肩を抱きながら部屋を出て車まで移動した。
ずっと無言だった。そしてあっという間に別れの場所へ。
「絶対また来るからその時は」
「わかった。会えないかもしれないけど、頑張る」
恭子の目に涙が浮かぶ。
「じゃあまた、元気でね」
「うん俺さんもね」
3回目の逢瀬は終わった。
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