俺は遠巻きからママさんの車が来るのを待っていたんだ。
数分が経ち、いつもの見慣れた黒の自家用車がいつもの場所に止まった。
俺は遠巻きから黒の自家用車を眺めつつ何か優越感に浸っていた。
いつもなら今からあの車に知らない男性が乗り込み、事をする。
しかし、今日は違う。
今から俺が乗り込む。
ママさんからラインが来る。
「着きました。」
俺はペットボトルのお茶を一口口にふくみ、高ぶる気持ちを落ち着かせながら、車をゆっくりと発進させた。
徐々に黒の自家用車に近づいていく…。
ママさんと俺の距離が縮んでいくのとは反比例し、俺の心の高鳴りは増長していった。
黒の自家用車の横に駐車した。
窓越しに視線が合う。
俺は緊張・高揚と全ての感情を悟られまいと必死に無を装って車を降りた。
俺は最初ということもあり、まずは助手席に乗り込んだ。
「失礼します。」
「どうぞ。」
「今日は来てくれてありがとうです。」
「こちらこそ、ありがとうございます。」
まずはたわいもない世間話から始まった。
徐々に世間話から俺は気になっていた事を全て聞いた。
いつも会っている男性は何者なのか?
旦那とは上手くいっているのか?
男性・旦那以外に遊んでいる人はいるのか?
Sなのか?Mなのか?
とにかく、普通の内容からエロの内容まであらゆる情報を聞き出してやった。
シュワちゃんは学生の時の元カレ。
インスタで再会し、一度ご飯を食べに行ってから深い関係に堕ちていったらしい。
旦那とは仲は悪くないみたいだ。
週一程度で抱かれているらしい。
一人でもするらしい。
大人の玩具は通販で旦那には内緒で購入したらしい。
なんと旦那・シュワちゃん以外に月一程度で会う年下彼氏くんがいるとの事。
これには驚かされた。
旦那もシュワちゃんも年下くんもMよりで少し物足りないみたいだ。
予想通りママさんはMだった。
話していて分かったが、この女かなりのドMだ。
車の中での行為はシュワちゃんとが初めてとの事だった。
見られているかもというシチュエーションにハマってしまい毎週事に及んでいたとの事。
そんなさなか、俺に見られてる事をしり更に興奮してしまったみたいだ。
いわゆるかなりの淫乱女だったんだ。
幼稚園で俺が見ていた清楚なママさんは、仮面で覆われた偽りのママさんだったんだ。
ふとナビの左上のデジタル時計が目に飛び込んできた。
話しをしすぎた事にその時気づいた。
リミットまであと40分程しかない。
俺は会話を徐々に本題へと切り替えていった。
「そう言えば約束は……守ってもらえました?」
つづく。
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