さて、それから数回の出張を経て、また浩美のオフィスに泊めてもらう時だった。
その日はクリスマスということもあり、懇親後の飲み会が盛り上がって、みんなお酒が回った。
他のみんなはタクシーで何とか帰ったが、浩美が酔ってしまい、寝てしまったのだ。
まぁここは浩美の持ち物だし、俺がとやかくいう筋合いでもないなと思い、浩美をソファに置いたまま俺はシャワーを浴びて寝室へと消えた。
夜半に酔いから覚めた浩美がリビングでうごめく気配があった。
俺は大丈夫かな?と思い、
「浩美さん、起きましたか?具合は大丈夫ですか?」
と声を出した。
「あ、ごめんね、すっかり酔いも覚めて大丈夫よ。でも今日は帰れないからこのまま泊まるね」
「あ、じゃあ僕がソファで寝ます」
「いいの、いいの、そのままベッドで寝といて」
結局浩美よりも随分若い俺はソファに移ることにし、浩美を寝室へと入れた。
「では浩美さん、おやすみなさい」
そうしてその夜は過ぎた。
それからというもの、俺がマンションへ泊まる時は浩美は家に帰らずに寝室、俺がソファで寝るという状態がまた半年ほど続いた。
※元投稿はこちら >>