電車の中は予想以上にパンパンでベビーカーと子供を連れて乗り込むのが申し訳なく感じるほどだった。
電車に乗り込むと瞳と向かい合うような形になり、抱っこしている子供が潰され無いよう、必死でスペースを空けた。
瞳「すごく混んでるね。満員電車なんて久々…」
俺「子供いたら乗れないよな。」
瞳「ゆうくんとならこの子が居ても乗れるかな?ちゃんと守ってくれてるし」
俺「めちゃくちゃ腕がプルプルしてるけどね笑」
瞳「ふふふ、ありがと。そんな遠くないから、頑張れ笑」
俺「そんな事言ってるとバチが当たるぞ笑」
瞳「ごめんごめん、冗談だよ♪」
そんな他愛もない話をしているうちに瞳の家の最寄り駅へと着いた。
瞳「ゆうくん降りるよ?」
人混みを掻き分け、やっとホームへと抜け出すと、やたら空気が上手く感じた。
瞳「さっ、帰ろ?」
瞳は俺の指を握り改札の方へと歩みを進めた。
俺「ここって、瞳の家の最寄り駅だよね?近所の目とか平気なの?」
瞳「ふふ、若いのにそんな事気にするの?」
俺「そりゃ気になるよ、近所の人の目って怖いからね」
瞳「大丈夫、この辺、全く近所づきあいないから。」
そういう浅はかな問題じゃないような気もしたが、今日の今日まで何もないので単に俺の杞憂に過ぎなかった。
瞳の自宅まで向かう途中、スーパーに寄り、食材やらお酒やらを買い込んだ。
そこから数分ほど歩いたところに瞳の自宅はあった。
何よりも驚愕したのは、家の大きさだった。
都心から幾ばくか離れてるとはいえ、相当大きな家だった。旦那は一体どんな奴なのかと気になったが、聞いても虚しくなるだけなのでやめておいた…
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