無名さん、kazuさん。
かっかいい、いい女、確かに陽子はそうゆう女だったと思う。
俺や俺の前に彼がいて、それ以前にもいたのかは不明だけど、主婦しながらそこそこ遊んではいた様子。
若い頃はもっとだったのかもしれない。
避妊は嫌いと言って、欲求を優先させる不真面目さと、家事全般そつなく手抜きすることなくする真面目さが同居していた陽子。
『私が別に住むにあたって、それで子供達にいらない負担がかかったら、単なる私のわがままになっちゃうだから、やるべきことはやってるつもり』
陽子はそう言ったのを思い出した。
四年近く、半同棲みたいな生活だった。
適当にやれればいい、それでも四年近くとなれば、情が湧いてくる。
別れ際、陽子は極力ドライに振る舞おうとして、俺もそれに合わせた。
今日で終わり、あとは引っ越し作業に入るとなっていたのに、陽子から電話でラストデーの誘い。
俺の部屋はもぬけの殻、本当のラストデーはラブホテルかなと思ったとこに、ここではさせないと言った、陽子のアパートでのセックス。
しかも運転控える俺に、昼くらいまで寝かせてくれた配慮。
昼休みにちょっと戻るからと仕事に向かった陽子が来るまで待った。
『じゃあ俺行くから』
『眠くなったらきちんと休んで。家にご飯作りに行かなきゃならないから時間あまりない。元気でね?』
陽子は戸締まりして、家に向かったのを俺が逆に見送り、車に乗った。
無事到着、そのメールがブロックされて返ってきた。
陽子の心境は不明のまま。
ドライを装っていたけど、本当はどうだったのか。
いい妻にはなれないのかもしれないけど、かっかいい、いい女には間違いないと思う。
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