すみません やっと店の後片付けが終わりました。
娘を 連れてくると 母親は
『あらまぁ あらまぁ… 』と 連発
『はじめまして』ぺこりと頭を下げる娘
親父もびっくりした顔をして 眺める
部屋に入ると 親父は
『本当に和○の子供かい こんなに大きくなって
べっぴんさんや べっぴんさんや』と 頭を撫でる
母親は 土下座をし 『すまない すまない 私は
あなたを殺そうとしたの だから 罰があたって 自分の子供とも会えなくなってしまったの 。
酷い事を言って
あなたのお母さんを苦しめたの 許してくれとはとても言えない
でも お母さんが元気な時に 謝りたかった 』
親父も 母親の隣で土下座をしている。
重い 空気を払うように 娘は
『もう やめてください 私 母から頼まれている事があります
一つは お父さんが実家に帰る時が来たら一緒に行ってあげて欲しい
もう一つは 決してお父さんお母さんの事 恨んではいない事を
伝えて欲しい と 私も同じ立場なら 反対したと思うからと
自分の子供は 誰だって心配だからと
全てを捨てて 私達を守ってくれた お父さんのずっと味方でいて欲しいと
むしろ 自分が離婚歴がある 年増のせいで
お父さんの家族を壊してしまった事を心配してました
認めてはもらえなかったけど 三人での生活は 幸せだったと
親父と母親は ただ泣くばかり
自分は かおるさん 俺には何も言わなかったが
そんな事 娘に話してたんだ と 思うと
急激に痩せていった 顔が …
無理に笑う 顔が…
痛い 痛いと 辛そうな顔が…
握り返す力が 日に日に弱くなっていく 手
そろそろ店に行くからと 行った時の寂しそうな顔
元気だったころの家族旅行の写真を 病室で見ていた顔
やっぱり 寂しい かおるさんに 逢いたい
もっと もっと 一緒に居たかった。
自分以外の三人は 泣きやんでるのに
涙は 止まらず 両親に会えた事と かおるさんが居ない事の寂しさ
で 頭は整理がつかない状態でした。
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