かおるさん 何故か 今日は 赤ちゃんと別の部屋
なんで なんで 心配になる
しかも 自分とも会わせてもらえない
お母さんは 心配しないでいいよ 大丈夫と言うが
何かあったのか………
赤ちゃんは 元気で ガラス越しに眠ってる
看護婦さんに 聞くと 『大事をとってだから 心配ないわよ
また 気絶しないでね 笑』
次の日 かおるさんは やっと 赤ちゃんと一緒の部屋へ
『 よかった よかった よかった』
かなり お腹が痛むらしく 声も小さく 疲れた様子だった
そこへ お母さんが 入ってきて 『かおる 頑張ったね』
『和君も 頑張りすぎて 気絶したのよ』と
驚いた後 くすくす笑う かおるさん
『もー駄目だったら 笑うとお腹痛むの』
あーぁ お母さん チクりやがったな
『でもね、気絶するくらい 心配してくれたってことなんだからね
よかったね かおる 幸せになれて』と 震える声で お母さん
よく見ると 泣いてた
うん うんと 頷くかおるさんの目にも涙が………
チーフに電話する
『女の子かっ、それでかおるさんは 大丈夫か? そーか そーかぁ
おーい 生まれたってーー 』奥さんに 叫んでるみたい
『兄貴にも 言っとくわ おめでとう』 ガチャン
自分の両親にも 言いたかった 父親になったと
元気な女の子だったと
あー 妹に 連絡するの忘れてた
駆け落ちする前に 妹だけには 連絡とるからなっと言ってたのに
一度も連絡せず
受話器を持つが 親が出ることを恐れてまた置いた
あいつ 心配してくれてるかな
喜びも伝えられないもどかしさを感じた時だった
最初の心配は なんだったのか かおるさんは 回復し
赤ちゃんも 元気に お乳を飲む
お腹が痛むのは かなり続き 1ヶ月程は 時折顔をしかめていた気がする。
名前は かおるさんが決めた名前に決定
新しいアパートで 三人の生活が始まると
チーフから 電話が 『おまえ うちの店で働け
二店舗目を出すから そっちを任せるとの事
かおるさんと一緒にやればいい 』
それから 14年間 店も順調で 三人 幸せに暮らしていた ある日
かおるさんが 『気のせいかもしれないけど 一応病院行ってくる』
胸にしこりがあると言い出した 。
心配すると 『心配ないわよ 一応見てもらうだけだから 気にしてると良くないしね 』
開業医に行くと 紹介状をもらって帰ってきた……
大きな病院での 結果は 乳癌
片方の胸を取り除くと 娘には 言いたく無かったが
流石に片方だけ胸が無くなるのに 嘘はつけず
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